分光エリプソメトリー 第2版

分光エリプソメトリー 第2版

著者名 藤原 裕之
発行元 丸善出版
発行年月日 2011年05月
判型 A5 210×148
ページ数 382ページ
ISBN 978-4-621-08322-2
Cコード 3042
NDCコード 433
ジャンル 物理学 >  応用物理

内容紹介

「分光エリプソメトリー」測定装置および解析技術は更なる発展を遂げ、半導体薄膜のナノ領域の計測のみならず、近年は有機ELを中心とする有機デバイスの材料評価法としても脚光を浴び、またバイオ材料の有力な評価法にも利用され、応用範囲は飛躍的に広がっている。「第2版」では最新の動向を踏まえ、特に有機デバイスの評価に必要な「光学異方性の測定評価」とその解析例を新たに追加。さらに読者がより内容を理解しやすいように全体的に説明を増やし、近年開発された様々なエリプソメトリー装置の原理等についても解説を加えた。

目次

第1章 分光エリプソメトリーとは
 1.1 分光エリプソメトリーの特徴
 1.2 分光エリプソメトリーの用途
 1.3 データ解析
 1.4 開発の歴史
 1.5 今後の動向
 参考文献
第2章 光学の基礎
 2.1 光の伝播
  2.1.1 1次元波の伝播
  2.1.2 電磁波
  2.1.3 屈折率
 2.2 誘電体
  2.2.1 分極
  2.2.2 誘電率
  2.2.3 誘電関数
 2.3 光の反射と透過
  2.3.1 光の屈折
  2.3.2 p偏光とs偏光
  2.3.3 反射率と透過率
  2.3.4 ブリュースター角
  2.3.5 全反射
 2.4 光学干渉
  2.4.1 薄膜の光学干渉
  2.4.2 多層膜
 参考文献
第3章 偏光
 3.1 偏光の表示
  3.1.1 光の位相
  3.1.2 偏光の種類
 3.2 偏光素子
  3.2.1 偏光子(検光子)
  3.2.2 補償子(移相子)
  3.2.3 光弾性変調器
  3.2.4 偏光解消素子
 3.3 ジョーンズ行列
  3.3.1 ジョーンズ・ベクトル
  3.3.2 座標変換
  3.3.3 偏光素子のジョーンズ行列
  3.3.4 ジョーンズ行列による測定の表示
 3.4 ストークス・パラメーター
  3.4.1 ストークス・パラメーターの定義
  3.4.2 ポワンカレ球
  3.4.3 部分偏光
  3.4.4 ミューラー行列
 参考文献
第4章 分光エリプソメトリーの原理
 4.1 エリプソメトリーの測定原理
  4.1.1 エリプソメトリーの測定値
  4.1.2 エリプソメトリーの座標
  4.1.3 試料のジョーンズおよびミューラー行列
 4.2 各種測定法
  4.2.1 測定法の種類
  4.2.2 回転検光子型
  4.2.3 補償子付回転検光子型
  4.2.4 回転補償子型
  4.2.5 位相変調器型
  4.2.6 赤外分光エリプソメトリー
  4.2.7 ミューラー行列エリプソメトリー
  4.2.8 消光型エリプソメトリーと画像エリプソメトリー
 4.3 測定の実際
  4.3.1 測定装置の設置
  4.3.2 フーリエ解析
  4.3.3 偏光素子の位置設定
  4.3.4 測定装置の補正
 4.4 測定の精度と誤差
  4.4.1 各測定装置の精度と誤差
  4.4.2 (Δ,Ψ)の測定精度
  4.4.3 膜厚および吸収係数の測定精度
  4.4.4 試料の偏光解消効果
 参考文献 
第5章 データ解析
 5.1 (Δ,Ψ)の解釈
  5.1.1 光学定数による(Δ,Ψ)の変化
  5.1.2 透明薄膜における(Δ,Ψ)の変化
  5.1.3 吸収薄膜における(Δ,Ψ)の変化
 5.2 誘電関数モデル
  5.2.1 Lorentzモデル
  5.2.2 Lorentzモデルの解釈
  5.2.3 SellmeierおよびCauchyモデル
  5.2.4 Tauc-Lorentzモデル
  5.2.5 Drudeモデル
  5.2.6 クラマース・クローニヒの関係式
 5.3 有効媒質近似
  5.3.1 有効媒質理論
  5.3.2 表面ラフネス層のモデル化
  5.3.3 有効媒質理論の適用範囲
 5.4 光学モデル
  5.4.1 光学モデルの構築
  5.4.2 擬誘電関数
  5.4.3 試料構造の最適化
  5.4.4 偏光解消効果を示す試料の光学モデル
 5.5 データ解析の手順
  5.5.1 線形回帰解析
  5.5.2 フィッティング誤差関数
  5.3.3 反転法
 参考文献
第6章 光学異方性の評価
 6.1 異方性材料における光の反射と透過
  6.1.1 異方性材料における光の伝播
  6.1.2 屈折率楕円体
  6.1.3 誘電率テンソル
  6.1.4 異方性試料のジョーンズ行列
 6.2 異方性材料に対するフレネル方程式
  6.2.1 異方性基板
  6.2.2 等方性基板上の異方性薄膜
 6.3 4×4行列法
  6.3.1 4×4行列法の原理
  6.3.2 部分移送行列の計算法
  6.3.3 入射および出射行列の計算法
  6.3.4 4×4行列法における計算
 6.4 異方性材料における(Δ,Ψ)の解釈
  6.4.1 異方性基板における(Δ,Ψ)の変化
  6.4.2 異方性薄膜における(Δ,Ψ)の変化
 6.5 異方性材料の測定およびデータ解析
  6.5.1 測定法
  6.5.2 データ解析法
 参考文献
第7章 材料別解析例
 7.1 絶縁体
  7.1.1 解析例
  7.1.2 応用例
 7.2 半導体
  7.2.1 半導体における光学遷移
  7.2.2 誘電関数のモデル化
  7.2.3 解析例
  7.2.4 誘電関数の解析
 7.3 金属/半導体
  7.3.1 金属材料の誘電関数
  7.3.2 フリーキャリヤー吸収の解析
  7.3.3 応用例
 7.4 有機/バイオ材料
  7.4.1 有機材料の解析例
  7.4.2 バイオ材料の解析例
 7.5 異方性材料
  7.5.1 異方性絶縁体の解析
  7.5.2 異方性半導体の解析
  7.5.3 異方性有機材料の解析
 参考文献
第8章 分光エリプソメトリーによる実時間観測
 8.1 実時間観測におけるデータ解析
  8.1.1 データ解析における注意点
  8.1.2 線形回帰解析
  8.1.3 誤差最小化法
  8.1.4 仮想基板近似
 8.2 実時間観測による薄膜成長観察
  8.2.1 解析例
  8.2.2 応用例
 8.3 実時間観測によるプロセス制御
  8.3.1 プロセス制御におけるデータ解析
  8.3.2 線形回帰解析によるプロセス制御
  8.3.3 仮想基板近似によるプロセス制御
 参考文献
付録1 三角関数
付録2 光学定数の定義
付録3 導体に対するマックスウェルの方程式
付録4 ジョーンズ-ミューラー行列変換
付録5 クラマース・クローニヒの関係式

出版社からのメッセージ

本書は『分光エリプソメトリー』(2003年6月刊)の改訂版です。
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本書は、少部数印刷にて重版が可能です。
在庫僅少の場合でもご注文いただけますので、お問い合わせください。
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