内容紹介
近代建築の巨匠ル・コルビュジエ。彼の遺したあまりにも偉大な作品群は、ドア・ハンドル、手すり、階段といった様々なディテールから成り立っている。そこには、作品そのもの同様、彼自身の建築思想・哲学が宿り、深い意味がこめられている。本書はそれらディテールに見出されるル・コルビュジエの魂を読み取り、彼の作品の奥深さを、豊富な図面・写真を用いながら解読しようと試みたものである。ル・コルビュジエ論の新たな方向性を示す一冊。
目次
序
1 標準化と統一性
1.1 標準化
1.2 標準材料
1.3 標準構造
1.4 結論
2 身体的ディテール
2.1 擬人法(アントロポモルフィスム)
2.2 触れること
2.3 色彩
2.4 空間
2.5 音
2.6 結論
3 光と闇
3.1 意味
3.2 窓
3.3 明り取り屋根
3.4 反射
3.5 人工照明
3.6 結論
4 フレーミング
4.1 視界
4.2 物体(オブジェ)
4.3 空間
4.4 結論
5 建築的プロムナードの要素
5.1 扉
5.2 会談と斜路
5.3 結論
6 儀式
6.1 祭壇
6.2 火―暖炉の周り
6.3 水
6.4 結論
7 雲 1959
7.1 ブラジル
7.2 地理学の教訓
7.3 透視画法
7.4 屋内におけるユルバニスム
結論