内容紹介
地球がどのように変遷してきたかを、宇宙(人工衛星)からの写真・画像データで明らかにしながら解説する。同じ地域を違う年の衛星写真で比較したり、様々な現象の年変化、季節変化を写真や解析画像で示し、さらに特別な現象を迫力ある写真で紹介して、地球の現状と変化を実際に見せることで一目で理解できるように構成。地球環境と温暖化に関心が高まる中、注目される本と考えるNASAのMission to Planet Earthプロジェクトの最新鋭衛星群による地球観測結果をまとめたもの。これまでの同類の書籍に比べ格段に新しい知識がもりこまれている。IPCCによる地球温暖化研究に必要な多くの観測結果を象徴的に表している記念すべき一冊。
目次
大気の力学
序論
雲,地球のシャッターは変化しているか?
雲の光学的・微物理的特性
雲と地球の放射収支
水蒸気
雨の世界
ハリケーン:気候変動との関係
雷
大気の加熱と冷却
風のなかのダスト
大気汚染:全地球的問題
航跡雲
飛行機雲
宇宙から見た二酸化窒素汚染の週間サイクル
オゾンホール
地球のオゾンの盾をおびやかす塩素
生きている大地
序論
サンアンドレアス断層:地殻に発生する食い違い
ピナツボ山: 止むことのない火山災害
大洪水
エボラ出血熱流行の衛星による監視
積雪:地表面のもっともダイナミックな特徴
氷河:気候の記録者,変化の先駆け
北方林:成長期間の長期化
土壌水分:地下における重要な役割
日に照らされた地球
地表面の温度
動き続ける海
序論
海底地形とプレートテクトニクス
海面高度と循環
海洋の熱
海面上昇
潮汐
海上の風
嵐の大西洋
海洋の生物圏
円石藻と「ミルクの海」
サンゴの白化
宇宙からの赤潮探索
海洋の堆積物
津波
凍った氷冠
序論
南極:解き明かされた大陸
動く氷床
氷床と全球海面水位への脅威
広大な白い海:変化する北極の海氷量
密接な結びつき:北極の海氷,海,大気
海氷:南大洋の動く殻
南極の氷湖:底層水形成と底層への通気,高生物生産性
人類の存在の痕跡
序論
宇宙からの古代マヤ景観図の作成
全球の土地利用変化
変わりゆく地球上の火の役割
熱帯雨林:おびやかされる生物圏の動力源
緑の波
全球・局所的な都市域の監視
大転換の灰色の波(都市化の波)
都市ヒートアイランド
中国における都市化:珠江デルタ地帯の例
肥沃な三日月地帯の水問題:トルコ南東部の灌
エデンの園の破壊の記録:イラク湿原の排水
アラル海の破壊
乾燥するチャド湖
ロシア北極地方の工業汚染
海上の油流出