数学で考える経済学

数学で考える経済学

いかにして問題を処理するか
著者名 須田 伸一
小宮 英敏
発行元 丸善出版
発行年月日 2008年12月
判型 A5 210×148
ページ数 140ページ
ISBN 978-4-621-08059-7
Cコード 3041
NDCコード 331
ジャンル 数学・統計学 >  解析学
数学・統計学 >  確率・統計
数学・統計学 >  応用数学 >  経済・経営数学

内容紹介

数学が苦手ではない人向けの経済学の入門書。「人は,そして人がつくる社会はインセンティブ(動機付け)にしたがった行動をとる」と考え、インセンティブに反応する行動として個々の経済現象を見つめていく。これが経済学の考え方である。世界中の個人・企業・組織がお互いに関わりをもちながら最適化行動をとりあい、その結果が調整される。こういった複雑な状況でこそ、数学が真の力を発揮する。本書は,数学が苦手ではない人に気軽に経済学にふれてもらうことを目指している。読み進めるうちに日々の経済活動が違ったものに見えてくる感動を体験できるだろう。

目次

第1部 ゲーム理論
 1章 オークション ほしい品物を手に入れるにはどうするか?
  オークションの種類
  英国型と二位価格型オークション
  二位価格型オークションの定式化
  最適な付け値は?
  売り手の期待収入
  コラム 非協力ゲーム
 2章 ナッシュ交渉解 相手との力関係をどう評価するか?
  問題の発端
  ナッシュの解答
  ちょっとした注意
  効用の移転の可能性
 3章 シャプレー値 各人の貢献度をどう評価するか?
  問題の発端
  提携形ゲームのシャプレー値
  シャプレー値の検討
  シャプレー値の一般式
  シャプレー値の特徴付け
第2部 マクロ・ミクロ経済学
 4章 マクロ経済政策の基礎 公共事業は必要か?
  IS-LMモデル
  IS曲線とLM曲線
  モデル分析の方法
  財政政策の効果
  金融政策の効果/
 5章 完全競争市場と厚生経済学の基本定理 市場の役割は何か?
  市場経済と価格メカニズム
  完全競争市場
  交換経済
  需要関数と競争均衡
  パレート効率性と厚生経済学の基本定理
  効率性概念の限界
  コラム ラグランジュの未定乗数法
 6章 アローの不可能性定理 民主的な意見集約はなぜ困難か?
  個人および社会の選好
  多数決原理とその問題点
  民主的な集計の方法
  アローの不可能性定理
  不可能性定理の意味するところ
第3部 ファイナンス理論
 7章 分散投資 すべての卵を1つのバスケットに入れてはなぜいけないのか?
  分散投資とは
  収益率
  どの株式に投資すべきか
  ポートフォリオの分散をいかに下げるか
  最適ポートフォリオの決定
  完全逆相関でないケース
  コラム 確率変数
 8章 オプションの価格付け 「一物一値」の帰結は?
  オプションとは
  解くべき問題
  裁定取引
  オプション価格の決定
  オプション価格の決定(一般の場合) 
  商品価格の決まり方との比較
  オプション価格の決定(さらなる展開)
  コラム スティムケの定理

定価:1,760円
(本体1,600円+税10%)
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