アセトアルデヒド

アセトアルデヒド

著者名 NEDO技術開発機構
産業技術総合研究所 化学物質リスク管理研究センター
中西 準子
篠原 直秀
発行元 丸善出版
発行年月日 2007年07月
判型 B5 257×182
ページ数 340ページ
ISBN 978-4-621-07877-8
Cコード 3343
NDCコード 574
ジャンル 化学・化学工学 >  シリーズ化学・化学工学 >  詳細リスク評価書シリーズ

内容紹介

化学物質のリスク評価結果をまとめたシリーズ。アセトアルデヒドについて、化学物質管理の方策を考える際に必要な科学的な基礎情報を豊富に呈示。

目次

要約
 第I章 序論
 第II章 基本的情報
 第III章 排出と環境動態
 第IV章 環境中濃度分布および発生源寄与の推定
 第V章 室内濃度分布および発生源寄与の推定
 第VI章 暴露評価
 第VII章 体内動態
 第VIII章 有害性評価
 第IX章 リスクの判定
 第X章 リスク削減対策
 第XI章 結論
第I章 序論
 1.背景
 2.目的と範囲
 3.構成
第II章 基本的情報
 1.はじめに
 2.物質としての基本情報
 3.生産および用途
  3.1 生産
   3.1.1 製法
   3.1.2 生産量
 3.2 用途
 4.測定方法
  4.1採取および分析までの前処理
   4.1.1 大気および室内空気
   4.1.2 水質
   4.1.3 底質
   4.1.4 生物
   4.1.5 食品
  4.2 分析
   4.2.1 HPLC
   4.2.2 GC―MS
 5.モニタリングデータ
  5.1 空気中のアセトアルデヒド
  5.1.1 環境中大気
  5.1.2 室内空気(住宅)
  5.1.3 室内空気(住宅以外の建物)
  5.1.4 個人暴露濃度
  5.2 水環境中のアセトアルデヒド
  5.2.1 公共用水域
  5.2.2 底質
  5.2.3 水道水
  5.3 食品/飲料中のアセトアルデヒド
  5.3.1 食品
  5.3.2 飲料
  5.3.3 食事
  5.4 工業製品中のアセトアルデヒド
  5.4.1 ポリエチレンテレフタレート(PET)
  5.4.2 酢酸,酢酸エステル,酢酸ビニル
   5.4.3 その他
 6 各国・各機関による有害性評価,リスク評価および法規制,指針値等
  6.1 日本
  6.1.1 初期リスク評価書
   6.1.2 環境リスク初期評価
  6.1.3 室内濃度指針値
   6.1.4 健康リスク評価(案)
  6.1.5 悪臭防止法
  6.1.6 日本産業衛生学会勧告値
  6.2 アメリカ
  6.2.1 アセトアルデヒドのヒト健康評価書(ドラフト版)
  6.2.2 統合リスク情報システム(IRIS)
  6.2.3 アセトアルデヒドの有害性評価書(ドラフト版)
  6.2.4 第11回発がん物質報告書(RoC)
   6.2.5 その他の規制(職業暴露)
  6.3 世界保健機関(WHO)
   6.3.1 環境保健クライテリア(EHC)
   6.3.2 空気質に関するガイドライン
  6.4 カナダ
  6.5 オーストラリア
 7.まとめ
第III章 排出と環境動態
 1.はじめに
 2.環境中への排出
  2.1 排出先
  2.2 各国の文献・報告における発生源および排出量
   2.2.1 日本
   2.2.2 アメリカ
   2.2.3 カナダ
   2.2.4 オーストラリア
  2.3 既往の文献等における発生源および排出量
   2.3.1 自動車
   2.3.2 化学系工場
   2.3.3 食品関連工場
   2.3.4 廃棄物・木材等の焼却
   2.3.5 自然発生源:植物からの発生
   2.3.6 二次生成
  2.3.7 水中における生成
  2.4 エタノール混合燃料およびETBE混合燃料
   2.4.1 自動車への混合燃料としてのエタノールおよびETBE
   2.4.2 エタノール混合ガソリン
   2.4.3 ETBE混合ガソリン
 3 環境中での動態
  3.1 環境中での分布
  3.2 大気中での挙動
   3.2.1 大気中での分解
  3.2.2 沈着
  3.3 水質および底質中での挙動 
 4.室内における放散
  4.1 室内における総放散量
  4.2 発生源および放散量
  4.2.1 木材
  4.2.2 接着剤
   4.2.3 調理用機器
  4.2.4 燃焼系暖房用機器
  4.2.5 喫煙
  4.2.6 飲酒
  4.2.7 反応生成等
 5.まとめ
第IV章 環境中濃度分布および発生源寄与の推定
 1.はじめに
 2.モニタリングデータに基づく大気中濃度の分布
  2.1 推定方法
  2.2 大気中濃度およびその分布
 3.広域大気中濃度解析
  3.1 発生源と排出量分布の推計
   3.1.1 PRTR届出事業所
   3.1.2 PRTR対象業種を営む裾切り以下の事業者
   3.1.3 PRTR非対象業種を営む事業者
   3.1.4 移動体
   3.1.5 PRTR届出対象外の化学系工場
   3.1.6 ごみ焼却場
   3.1.7 住宅
   3.1.8 コーヒー工場
   3.1.9 自然発生源(森林)
   3.1.10 二次生成
  3.2 排出量分布
  3.3 AIST―ADMERの計算条件
  3.4 大気中濃度分布
  3.5 実測値との比較
  3.6 屋外における暴露への各発生源の寄与
 4.高排出源近傍における詳細大気中濃度解析
  4.1 解析対象区域の選定
  4.2 METI―LISの計算条件
  4.3 高排出源近傍の推定濃度分布 4.3.1 豊橋地区 109 
   4.3.1 豊橋地区   
   4.3.2 水俣地区
   4.3.3 宇都宮地区
 5.公共用水域における濃度
  5.1 モニタリングデータ
  5.2 排出源
  5.3 公共用水域濃度の推定
   5.3.1 海域
   5.3.2 河川
 6.まとめ
第V章 室内濃度分布および発生源寄与の推定
 1.はじめに
 2.実測データに基づく室内濃度の分布
  2.1 推定方法
  2.2 一般住宅における室内濃度およびその分布
  2.3 新築住宅おける室内濃度およびその分布
  2.4 全国の住宅における築年数の分布
  2.5 住宅以外の建物における室内濃度およびその分布
 3.室内濃度への発生源寄与の推定:発生源の積み上げ
  3.1 推定方法
  3.2 室内発生源とその放散量
   3.2.1 木材・ボード類等
   3.2.2 接着剤
   3.2.3 塗料
   3.2.4 調理用機器
   3.2.5 燃焼系暖房機器
   3.2.6 喫煙
   3.2.7 飲酒
   3.2.8 室内空気中における二次生成
   3.2.9 放散量分布のまとめ
  3.3 換気回数の分布
  3.4 発生源の積み上げによる室内濃度の推定
  3.5 実測された室内濃度分布と発生源の積み上げから求めた室内濃度分布との比較
 4.短期的な室内濃度変化の推定
  4.1 推定方法
  4.2 燃焼系暖房機器
  4.3  喫煙
  4.4  飲酒
 5.まとめ 152
第VI章 暴露評価
 1.はじめに
 2.吸入暴露濃度の推定
  2.1 滞在場所ごとの暴露濃度分布
  2.2 場所ごとの滞在時間分布
  2.3 吸入暴露濃度分布
  2.4 喫煙者の喫煙による吸入暴露濃度分布
 3.経口暴露量および体内生成量の推定
  3.1 食品経由の経口暴露量分布
  3.2 飲酒による体内生成量分布
 4.まとめ
第VII章 体内動態
 1.はじめに
 2.吸収
 3.生成:エタノール等の代謝
 4.体内分布
 5.代謝および体内での反応
 6.排泄
 7.喫煙後およびアルコール摂取後のヒトの体内濃度
  7.1 呼気中アセトアルデヒド濃度
  7.2 血中アセトアルデヒド濃度
 8.ALDH2遺伝子多型の存在率
  8.1 ALDH2 遺伝子多型の存在率
  8.2 多型別の飲酒習慣
 9.まとめ
第VIII章 有害性評価
 1.はじめに
 2.ヒト健康への影響
  2.1 各機関による有害性評価の状況
  2.2 実験動物における有害性プロファイル
   2.2.1 刺激性および感作性
   2.2.2 急性毒性
   2.2.3 短期―中期暴露
   2.2.4 長期暴露
   2.2.5 生殖発生毒性
   2.2.6 免疫系に対する影響
   2.2.7 遺伝毒性
   2.2.8 発がん性
  2.3 ヒトに対する影響
  2.4 公的評価機関における有害性評価の概要
   2.4.1 世界保健機関(WHO)
   2.4.2 アメリカ環境保護庁(U.S.EPA)
   2.4.3 カナダ環境省・保健省
   2.4.4 厚生労働省
   2.4.5 経済産業省
   2.4.6 環境省
   2.4.7 国際がん研究機関(IARC)
   2.4.8 アメリカ国家毒性プログラム(U.S.NTP)
   2.4.9 その他 
  2.5 毒性発現機序
  2.6 用量―反応関係
   2.6.1 吸入暴露
   2.6.2 経口暴露
  2.7 化学物質リスク管理研究センター(CRM)の見解
   2.7.1 非発がん有害影響
   2.7.2 発がん性
 3.生態系への影響  
  3.1 水生生物への影響  
   3.1.1 微生物
   3.1.2 藻類
   3.1.3 無脊椎動物
   3.2.4 魚類
  3.2 陸生生物への影響 
   3.2.1 微生物
   3.2.2 植物
   3.2.3 動物
  3.3 生態系への影響の整理と化学物質リスク管理研究センター(CRM)の見解
   3.3.1 水生生物
   3.3.2 陸生生物
第IX章 リスクの判定
 1.はじめに
 2.ヒト健康リスクの判定
  2.1 非発がん有害影響のリスクの判定
   2.1.1 非発がん有害影響のリスクの判定方法
   2.1.2 日本人の非発がん有害影響のリスクの判定
   2.1.3 喫煙者の非発がん有害影響のリスクの判定
  2.2 発がんリスクの判定
   2.2.1 発がんリスクの判定方法
   2.2.2 日本人の発がんリスクの判定
  2.3 発がんメカニズムにかかわる不確実性
 3.生態系に対するリスクの判定
  3,1 リスクの判定方法
  3.2 一般環境におけるリスクの判定
   3.2.1 海域
   3.2.2 河川,湖沼
  3.3 高排出源近傍におけるリスクの判定
   3.3.1 海域
   3.3.2 河川
 4.まとめ
第X章 リスク削減対策
 1.はじめに
 2.事業所における排出削減対策
  2.1 一般的な大気汚染物質の排出削減対策の整理
   2.1.1 インプラント対策
   2.1.2 エンドオブパイプ対策
  2.2 アセトアルデヒドの排出削減対策
   2.2.1 各種インプラント対策のアセトアルデヒドへの適用
   2.2.2 各種エンドオブパイプ対策のアセトアルデヒドへの適用
   2.2.3 各企業のアセトアルデヒド削減対策
  2.3 費用対効果の計算
   2.3.1 運転経費の試算方法
   2.3.2 運転経費の試算結果
   2.3.3 設備設置費用の整理
   2.3.4 対策ごとのアセトアルデヒド1t排出削減費用
   2.3.5 実際の対策と試算のアセトアルデヒド1t排出削減費用の比較
   2.3.6 事業所における排出削減対策の費用対効果の計算
 3.室内環境における対策
  3.1 室内環境における対策の整理 
   3.1.1 接着剤への対策
   3.1.2 室内空気中アセトアルデヒドの除去  
  3.2 費用対効果の計算
   3.2.1 接着剤への対策
   3.2.2 室内空気中アセトアルデヒドの除去
  3.3 室内における対策のまとめ
 4.発がんメカニズムにかかわる不確実性
  4.1 発がんメカニズムを確認するための試験費用
  4.2 発がんメカニズムとして閾値がある場合の対策の費用と効果
 5.まとめ
第XI章 結論
 1.発生源評価と暴露評価
 2.有害性評価
 3.リスクの判定
 4.リスク削減対策
 5.今後の課題
第XII章 外部レビュアーからのコメントと筆者らの対応
 今井田克己レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:ヒト健康への影響)
 大野浩一レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:全文)
 竹中規訓レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:全文)
 田辺新一レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:全文)
 中井里史レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:全文)
 松尾昌秊レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:ヒト健康への影響)
 三森国敏レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:ヒト健康への影響)
 若松伸司レビュアーからのコメントと筆者らの対応(対象:全文)
付録
 1.複数の調査結果の合成
  1.1 幾何平均値の合成
  1.2 幾何標準偏差の合成
 2.測定濃度分布から長期平均濃度分布の導出
 2.1 年平均値(算術)の幾何標準偏差(家庭間変動)の導出
 2.2 年間算術平均値の幾何平均値の導出
 3.算術平均値や標準偏差等から幾何平均値や幾何標準偏差の導出
  3.1 算術平均値と幾何平均値(中央値)から幾何標準偏差の導出
  3.2 算術平均と標準偏差から幾何平均値の導出
 4.室内濃度分布と換気回数分布からの放散量分布の導出

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(本体3,000円+税10%)
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