内容紹介
近年「好き嫌いが激しく栄養が偏っている」「ひとりきりで食事をする」「昔の食文化を知らない」など、子どもたちの食が乱れてきている。教育現場や自治体では健全な食生活を取り戻すため、食に関する知識や食品を選ぶ力をはぐくむ「食育」に積極的に取り組んでいる。 本書は教育現場における食育指導の全体像を見渡せるハンドブックである。食育に取り組んださまざまな事例の紹介に加え、食育の理念から栄養学・食品学の基礎、日本古来の食文化まで、食育に必要な背景知識をわかりやすく解説した。 幼稚園・保育園、小・中学校など、教育現場で食育に取り組むすべての人に役立つ、「食の何をどのように教えるか」が見えるコンパクトな一冊。
目次
I 食育の意味
1 食育基本法と「食育」の考え方
2 心身の健全な育成と食育の関係
II 食生活の指導事項
1 健康と食習慣との関係
2 健康づくりに必要な栄養成分
III 子どもの食育から大人の食育への伝達事項
1 子どもの食育指導
2 学校での食育の家庭への伝達
3 バランス食のレシピ例
IV 食の安全・安心の指導事項
1 食の安全・安心とは
2 農薬と健康被害
3 ポストハーベスト(Postharvest)とは
4 食品添加物
5 遺伝子組み換え食品とは
6 トレーサビリティ
7 残留農薬等のポジティブリスト制度
8 食生活と衛生
V 食文化の指導事項と推進のための提案
1 地産地消と食育
2 日本の食事様式と食生活
3 食とコミュニケーション
4 郷土料理と伝統料理
5 人生の儀式と食事
6 食と美意識
7 食のことわざと人生の意義
8 お供え物の意味
9 地域の行事と料理
VI 学校における食育の現場―実践編
1 学校における食育の進め方
2 学校における食育の実践事例
VII より効果的に食育を推進するための提案―実践例
1 学校・家庭・地域・関係機関との連携
2 家庭との連携―「朝ごはんメニューレシピコンクール」の実践を通して
3 栄養教諭の活用(学級活動(第2学年))―やさいのひみつを知ろう
4 学校保健委員会の活性化
5 養護教諭の活用―肥満予防と肥満解消を目指した保健指導
6 地域人材の活用(中学校第1学年)―正しい食事のマナーを身につけよう
7 地域食材の見直し―みんなで食育
8 体験活動の重視
9 地域で行う食育―デイキャンプ(Day Camping)でのワイルド料理体験
10 食育のきめ細かな全体計画と年間指導計画の作成
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