内容紹介
「生命科学」の急速な進歩によって、各国はもとより、わが国においても倫理的行動規範が求められるようになった。古くは、医学界の「ヒポクラテスの誓い」、看護界の「ナイチンゲール誓詞」がある。その後、時代の変遷とともに「市民の人権意識」が高まり、「専門職集団による宣言」が出されるようになった。さらに「学会における会告、国においても各種の倫理指針」が報告されてきている。これらの動向を鑑みると、倫理指針の解説にとどまらず、その背景となった事由を踏まえた解説本が、医療･看護関係の倫理を深く理解する上で必要不可欠。系統的かつ網羅的に収録し、さらに、それぞれの要綱等の解説･できた背景の記述があるので、医療・看護に関心を持つ一般読者の参考書としての利用価値も高い資料集。
目次
I．看護師の職業倫理
１．ナイチンゲール誓詞 （1983年）
２．看護師の規律（1950年 ＡＮＡアメリカ看護師協会）
３．看護師の規律（1976年、ＡＮＡアメリカ看護師協会）
４．看護師の倫理国際規律（1953年 ＩＣＮ国際看護師協会）
５．国際看護師倫理綱領(1973年 ＩＣＮ国際看護師協会)
６．ＩＣＮ看護師の倫理綱領（2000年 ＩＣＮ国際看護師協会）
７．看護師の倫理規定（1988年 日本看護協会）
８．看護者の倫理規定（2003年 日本看護協会）
９．助産師の誓い（1567年 Eleanor Pead）
10．ＩＣＭ助産師のための国際倫理綱領（1999年改定 ＩＣＭ国際助産師連盟）
11．助産師の声明（2006年 日本助産師会）
II．医療における人権に関する倫理
12．ニュールンベルグの倫理綱領（1947年）
13．ジュネーブ宣言（1994年 ＷＭＡ世界医師会）
14．人権に関する世界宣言（1948年 ＵＮ国際連合）
15．国際医療倫理綱領（1949年 ＷＭＡ世界医師会）
16．ヘルシンキ宣言 （1964年 ＷＭＡ世界医師会）
17．ヘルシンキ宣言 （1975年 ＷＭＡ世界医師会）
18．ヘルシンキ宣言 （2000年 ＷＭＡ世界医師会）
19．ベルモント・レポート（1979年 生物医学・行動研究における被験者保護のための国家委員会）
20．患者の権利に関するリスボン宣言（1995年 ＷＭＡ世界医師会）
21．ヒトゲノムと人権に関する世界宣言（1997年、ＵＮＥＳＣＯ ユネスコ）
22．生命倫理と人権に関する世界宣言(仮訳)（2005年、ＵＮＥＳＣＯ ユネスコ）
III．患者の人権に関する倫理
23．患者としての貴方の権利（1972年、ベス・イスラエル病院）
24．患者の権利章典（1973年 アメリカ病院協会）
25．患者の権利宣言(案)（1984年 患者の権利宣言全国起草委員会）
26．患者の権利章典（1991年 日本生協連医療部会）
27．患者の権利の確立に関する宣言（1992年 日本弁護士連合会）
28．ヨーロッパにおける患者の権利の促進に関する宣言（1994年、ＷＨＯ患者の権利に関するヨーロッパ
会議）
29．患者の諸権利を定める法律要綱案（2001年 患者の権利法をつくる会）
IV．医師の職業倫理
30．ヒポクラテスの誓い（Ｂ．Ｃ．400年）
31．医師の倫理（1951年 日本医師会）
32．医の倫理綱領（2000年 日本医師会）
33．医師の職業倫理指針（2004年、日本医師会）
34．医師のための職業規則（原型）（1997年、ドイツ医師会）
35．医学倫理法規（1957年 ブラジル国中央医学審議会）
36．産業医の倫理規定（1998年 健康開発科学研究会）
V．コメディカルの職業倫理
37．職業保健専門家のための国際倫理規定（1992年 職業保健国際委員会）
38．薬剤師倫理規定（1997年 日本薬剤師会）
39．ソーシャルワーカーの倫理綱領（1995年 日本社会福祉士会）
40．国際ソーシャルワーカー連盟ソーシャルワークの倫理――原則と基準（1994年 ＩＦＳＷ国際ソーシ
ャルワーカー連盟）
41．日本介護福祉士会倫理綱領（1995年 日本介護福祉士会）
42．情報処理学会倫理綱領（1996年 情報処理学会）
VI．倫理に関連するその他の書
43．児童の権利に関する条約（1994年 国際連合）
44．女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約（1979年 国際連合）
45．精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則（1991年 国際連合）
46．老人福祉施設倫理綱領（1993年 全国老人福祉施設協議会）
47．診療情報の提供に関する指針（2000年 日本医師会）
48．高度医療技術と医の倫理に関する東京決議（2000年 ＷＭＡ世界医師会）
49．機関内倫理審査委員会の在り方について（2003年 文部科学省）
50．臨床研究に関する倫理指針（2003年 厚生労働省）
