
内容紹介
本分野で世界的に著名なハワード・ジョンソンが書き下ろしたデジタル設計実装者のための上級テキスト。信号をより高速化し、伝送距離をより伸ばしたいという需要はますます高まっている。本書には、高速信号伝送に不可欠な話題について、実践的な貴重なアドバイスを具体例で示している。この分野に携わっている多くの技術者の座右の書として有用な一冊。初級の線形回路理論を学んでいれば、アナログ回路理論を学んでいなくても、内容を十分に理解できる。
目次
6章 差動信号伝送
6.1 シングルエンド回路
6.2 2線式回路
6.3 差動信号伝送
6.4 差動とコモンモードの電圧,電流
6.5 差動とコモンモードの伝搬速度
6.6 コモンモード平衡
6.7 コモンモード入力範囲
6.8 差動ーコモンモード変換
6.9 差動インピーダンス
6.10 プリント基板構造
6.11 プリント基板への適用
6.12 筐体間接続への適用
6.13 LVDS信号伝送
7章 汎用ビルディングケーブル規格
7.1 汎用ケーブルアーキテクチャ
7.2 SN比余裕度
7.3 ケーブル用語集
7.4 好ましいケーブルの組合せ
7.5 FAQ:ビルディングケーブルの実践
7.6 交差配線
7.7 プレナムクラスのケーブル
7.8 天井裏スペースのケーブル
7.9 FAQ:さらに古いタイプのケーブル
8章 100Ωツイストペアケーブル
8.1 UTPケーブルの信号伝搬
8.2 UTPケーブルの伝送例:10BASE-T
8.3 UTPケーブルのノイズと干渉
8.4 UTPコネクタ
8.5 シールドに関する問題
8.6 昇温時におけるカテゴリ3UTPケーブル
9章 150ΩSTP―Aケーブル
9.1 150ΩSTP―Aケーブルの信号伝搬
9.2 150ΩSTP―Aケーブルのノイズと干渉
9.3 150ΩSTP―Aケーブルのスキュー
9.4 150ΩSTP―Aケーブルの電磁放射と安全性
9.5 UTPケーブルとの比較
9.6 150ΩSTP―Aケーブル用コネクタ
10章 同軸ケーブル
10.1 同軸ケーブルの信号伝搬
10.2 同軸ケーブルのノイズと干渉
10.3 同軸ケーブルコネクタ
11章 光ファイバケーブル
11.1 ガラスファイバの製造
11.2 ファイバ芯線の仕様
11.3 ファイバケーブル
11.4 動作波長
11.5 マルチモードガラスファイバケーブル
11.6 シングルモード光ファイバケーブル
12章 クロック分配
12.1 フライドポテトのお代わりをちょうだい
12.2 クロックスキューの計算
12.3 クロックリピータ
12.4 ストリップ線路とマイクロストリップ線路の遅延の違い
12.5 クロック配線の終端の重要性
12.6 クロックレシーンバの閾値効果
12.7 スプリット終端の効果
12.8 意図的な遅延調整
12.9 送端終端を用いた複数負荷の駆動
12.10 デイジーチエーン型クロック分配
12.11 ジッタ
12.12 クロクソース,リピータ,PLL回路の電源フィルタリング
12.13 意図的なクロック変調
12.14 定電圧信号
12.15 クロック配線のクロストーク低減
12.16 放射ノイズの低減
13章 時間領域シミュレーションツールと手法
13.1 新しい時代のリンギング
13.2 シグナルインテグリティ解析プロセス
13.3 基本的なシミュレーションエンジン
13.4 IBIS(I/Oバッファ情報仕様)
13.5 IBISの歴史と将来方法
13.6 IBISの補間に係わる問題
13.7 IBISのSSOノイズに係わる問題
13.8 EMCワークの本質
13.9 電源とグラウンドの共振
付録A シグナルインテグリティ部門の構築
付録B 損失傾斜の計算
付録C 2ポート解析
付録D π型モデルの精度
付録E 誤差関数erf( )