生命化学

生命化学

著者名 杉本 直己
発行元 丸善出版
発行年月日 2007年10月
判型 B5 257×182
ページ数 204ページ
ISBN 978-4-621-07907-2
Cコード 3043
NDCコード 464
ジャンル 化学・化学工学 >  化学一般・基礎化学
生物・生命科学 >  生化学・分子生物学

内容紹介

学部2〜3年生を対象にした“生命化学”のテキスト。 生命現象にかかわる分子(タンパク質、糖、脂質など)の構造や物性、機能、特性などを総合的かつコンパクトに知ることができる。さらにはその特性を他の科学分野に“分子レベルで活かす”ことの重要性を紹介。大学の講義にはもちろん独習や輪読にも対応できるように8つの工夫をこらした。 (1)エッセンスだけをできるだけ簡潔に解説 (2)章の始めにPOINTを提示 (3)各章との関連をわかりやすく表示 (4)分子レベルで定量的な記述 (5)専門用語には英語表記を併記 (6)生命分子を「知る」から「活かす」事例 (7)「とわずがたり」や「コラム」を充実 (8)フルカラーで読みやすい紙面構成 発展する『生命化学』の真骨頂を示した一冊。

目次

1 生命を化学する
 1.1 生命と化学
 1.2 ナノとバイオの融合
 1.3 これまでの生命化学
 1.4 これからの生命化学
2 細胞内の化学反応
 2.1 生命分子の特徴
 2.2 細胞小器官
 2.3 水の諸性質と水溶液中の分子
 2.4 水の電離とpH
 2.5 電解質の電離
 2.6 酸と塩基
3 熱力学と反応速度
 3.1 生体反応と熱力学
 3.2 反応が自発的に進行するかどうかの指標―自由エネルギー変化
 3.3 結合反応の熱力学
 3.4 プロトン移動反応の熱力学
 3.5 酸化還元反応の熱力学
 3.6 生命分子の相互作用とエネルギー
 3.7 不可逆反応の速度論
 3.8 不可逆反応の速度論
4 核酸とヌクレオチド
 4.1 ヌクレオシドとヌクレオチド
 4.2 ワトソン―クリック塩基対
 4.3 二重らせん構造
 4.4 非塩基対部位
 4.5 らせん構造の多様性
 4.6 核酸の高次構造
 4.7 水とカチオンの結合
5 核酸の安定性
 5.1 核酸構造の安定性
 5.2 構造安定化因子
 5.3 核酸の光吸収特性
 5.4 熱力学的パラメーターの算出法
 5.5 カチオンの結合
6 タンパク質とアミノ酸
 6.1 アミノ酸とペプチド
 6.2 タンパク質の二次構造
 6.3 タンパク質の高次構造
 6.4 タンパク質のフォールディングの熱力学
 6.5 タンパク質とヌクレオチドの相互作用
7 酵素
 7.1 酵素の役割と分類
 7.2 酵素の触媒機構
 7.3 反応速度の温度依存性と遷移状態理論
 7.4 ミカエリス―メンテン型の反応機構
 7.5 酵素活性の変化
 7.6 リボザイム(RNA酵素)
8 遺伝情報の流れ
 8.1 DNA複製
 8.2 末端複製問題
 8.3 DNAの修復
 8.4 DNAからRNAへの遺伝情報の転写
 8.5 RNAの転写後修飾
 8.6 タンパク質への翻訳 
9 細胞のダイナミクス
 9.1 原核生物と真核生物の遺伝子発現調節機構
 9.2 物質の輸送と細胞膜を介した物質移動
 9.3 細胞増殖と細胞周期―リン酸化/脱リン酸化反応
 9.4 がん遺伝子とがん抑制遺伝子
10 糖
 10.1 単糖
 10.2 オリゴ糖類・多糖類
 10.3 グリコサミノグリカン
 10.4 糖タンパク質
11 脂質と生体膜
 11.1 脂肪酸の分類
 11.2 脂質の分類
 11.3 生体膜を形成する脂質
 11.4 膜タンパク質とリポタンパク質
 11.5 膜輸送
12 生体のエネルギー産生
 12.1 エネルギー貯蔵物質ATP
 12.2 酸化還元酵素とその補酵素
 12.3 グルコースの分解―解糖とアルコール発酵
 12.4 TCAサイクルの反応
 12.5 電子伝達の媒体となる化合物
 12.6 電子伝達の経路
 12.7 酸化的リン酸化の機構
 12.8 好気的解糖系のエネルギー収支
 12.9 脂質(脂肪酸)の分解反応
 12.10 飽和脂肪酸の分解に伴うエネルギー収支
13 バイオテクノロジー
 13.1 PCR法
 13.2 モレキュラービーコン法
 13.3 金ナノ微粒子プローブ法
 13.4 DNAチップ
 13.5 アンチセンス法
 13.6 ドラックデリバリー
 13.7 デオキシリボザイム(DNAzyme)
 13.8 RNA干渉
 13.9 リボスイッチ
14 ナノバイオマテリアル
 14.1 コンビナトリアルケミストリー法
 14.2 核酸結合性分子
 14.3 ナノ構造体の構築
 14.4 細胞内センシング
 14.5 核内への人工分子の導入
 14.6 ペプチドによるタンパク質機能の制御
 14.7 モレキュラーインプリンティング法
 14.8 発展するナノバイオ

定価:3,850円
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