電子機器部品の腐食・防食Q&A

電子機器部品の腐食・防食Q&A

著者名 腐食防食協会
発行元 丸善出版
発行年月日 2006年04月
判型 A5 210×148
ページ数 112ページ
ISBN 978-4-621-07712-2
Cコード 3057
ジャンル 電気・電子・情報工学

内容紹介

本書は「電子機器・部品分野の腐食」を扱う。この分野は腐食を専門としない技術者の割合が高く、腐食劣化の系統的な理解が不足している。一方で、家電製品などの故障原因として腐食が関与する例が多い。最近では大手メーカHDD問題として知られるイオンマイグレーションによる重大故障の事例も発生。読者対象は、電気系設計者、現場保守担当者、消費者サービス担当者など。腐食の基本を理解することにより、電子機器・部品の信頼性向上につながる事を目的とする。事例や経験を踏まえ、素朴な疑問に腐食技術者の立場から答える平易な内容。合わせて、腐食の技術者、研究者に電気・電子機器の分野における腐食の概要、特徴、問題点について理解してもらう事も目的とする。関連書として「金属の腐食・防食Q&A-コロージョン110番」、「石油産業編」、「電気化学入門編」、「微生物腐食入門編」、「住宅編」。

目次

1.電子部品・材料における腐食の実際
2.電子機器・製品における腐食の実際
3.腐食環境
4.腐食劣化の形態
5.耐食性試験および測定法
6.防食・設計
7.電子機器・部品劣化の基礎
Q&A
Q1 フラックス残さによる腐食
Q2 ソルダーレジスト欠陥の判定法
Q3 銅合金のあんこ変色
Q4 樹脂防止半導体パッケージの防湿
Q5 電解コンデンサの液漏れによる腐食
Q6 セラミックコンデンサのイオンマイグレーション
Q7 銀の腐食特性
Q8 金めっき接点の腐食と磨耗
Q9 ピンホールの封孔処理と接点
Q10 接触抵抗評価における注意点
Q11 接点で使用する金属の組合せ
Q12 太陽電池と腐食
Q13 乾電池の液漏れ
Q14 モータの接触障害
H1 燃料電池の腐食

Q15 CDも腐食で劣化する
Q16 マグネシウム成形品の耐食性
Q17 融雪塩をまいた道路近辺での庫内の電子部品腐食
Q18 透明導電膜の腐食
Q19 密閉構造の配電盤
Q20 海塩粒子の付着を低減する
Q21 携帯電話の腐食
Q22 自動車電装品接点のめっき
Q23 自動車内の温湿度
H2 自動車と電子機器

Q24 ISO規格における大気の腐食性分類
Q25 発熱による乾燥と腐食
Q26 結露による銅合金の変色防止
Q27 銀が特に硫黄に弱い理由
Q28 単一ガス腐食試験と混合ガス腐食試験
Q29 銀接点スイッチの腐食とゴム
Q30 排水溝付近での腐食
Q31 腐食性ガスの許容濃度
Q32 ゴミや塵埃の付着と腐食
Q33 塵埃の大きさ
Q34 付着塩粒子の種類
Q35 火災で付着したスス

Q36 色々なマイグレーションとその対策
Q37 イオンマイグレーションを起し易い金属
Q38 イオンマイグレーションの形態
Q39 合金におけるイオンマイグレーション
Q40 鉛フリーはんだのイオンマイグレーション
Q41 硫化物クリープの成長速度
Q42 すずめっきのウィスカ
Q43 鉛フリーはんだめっきのウィスカ
Q44 はんだの濡れ性の話
H3 ナノテクノロジーとマイグレーション

Q45 腐食試験の国際的規格
Q46 IEC規格の混合ガス腐食試験における注意事項
Q47 SO2試験とH2S試験の違い
Q48 半密閉ケースの加速試験法の注意
Q49 フラックスの腐食性試験法
Q50 耐イオンマイグレーション性試験
Q51 カソード還元法による銀硫化皮膜厚の測定
Q52 環境腐食性を定量的に評価するには?
Q53 ガス検知管によるガス濃度測定

Q54 基板コーティング材の選定
Q55 銅の表面酸化膜対策
Q56 アルミ配線の腐食対策
Q57 使用地域を変更した時の耐食性確認
Q58 チップ抵抗の腐食断線
H4 半導体部品の故障発生率のバスタブカーブ

Q59 電子部品の腐食ー大気腐食と電気化学
Q60 結露と電子材料の腐食
Q61 腐食反応の駆動力
Q62 金属のイオン化傾向
Q63 金属の電位-pH図
Q64 表面水膜の厚さと腐食速度

出版社からのメッセージ

本書は改訂版『電子機器部品の腐食・防食Q&A 第2版』(2019年08月刊)を刊行しています。

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