内容紹介
人類による環境汚染が生命を脅かし、環境問題に関わる情報が巷にあふれている現在、化学の立場から環境問題を正しく理解することはますます重要になっている。本書は環境問題の歴史や環境法から、化学汚染物質の計測とその処理、エネルギー問題にいたるまで、幅広い内容を扱った環境化学の入門書。また、環境に関わる興味深い内容は囲み記事として挿入。第2版では最新のデータを追加したほか、京都議定書やダイオキシンといった近年新たに浮上してきた環境問題についても記載。
目次
第1編
1 はじめに
2 わが国における環境問題の歴史
2・1 足尾銅山の鉱毒事件
2・2 水銀による環境汚染
2・3 大気汚染
2・4 有機塩素化合物による環境汚染
3 環境保全に関する法律
3・1 環境基本法と環境基準
3・2 大気汚染防止法
3・3 水質汚濁防止法
3・4 ダイオキシン類対策特別措置法
3・5 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)
3・6 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
3・7 環境影響評価法(環境アセスメント法)
4 環境における化学物質の挙動と問題点
4・1 大気圏
4・2 水圏
4・3 土壌圏
5 環境の現状(とくに化学物質との関連)
5・1 大気環境の現状
5・2 水環境の現状
5・3 土壌環境の現状
5・4 廃棄物の現状
第2編
6 環境汚染物質の測定法
6・1 おもな環境測定法の概説
6・2 大気汚染
6・3 水質汚濁
6・4 土壌汚染
7 環境とエネルギー
7・1 原子力エネルギー
7・2 ソフトエネルギー
7・3 先進国と発展途上国の環境問題
8 資源のリサイクルと無害化処理
8・1 エントロピーの考え方
8・2 リサイクルの事例
8・3 クローズドシステムと高効率なエネルギー変換技術(燃料電池)
8・4 汚染物質の処理技術
9 地球にやさしい化学を目指して
9・1 環境汚染を防ぐための素材の開発
10 おわりに