いかにして実験をおこなうか

いかにして実験をおこなうか

誤差の扱いから論文作成まで
原書名 Practical Physics 4th Edition
著者名 重川 秀実
山下 理恵
吉村 雅満
風間 重雄
発行元 丸善出版
発行年月日 2006年01月
判型 菊判 218×152
ページ数 278ページ
ISBN 978-4-621-07661-3
Cコード 3040
NDCコード 420
ジャンル 物理学 >  物理学実験

内容紹介

標準偏差と標準誤差の違いとは。グラフの横軸、縦軸はどう決める?予備実験はなぜ必要か。精緻な実験を行うための心構えと測定に向かう基本姿勢、簡易的な誤差の扱いからガウス分布、最小2乗法の正確な理解、論文の書き方までを明快に解説。「どんな装置でもゼロ点は疑う」、「グラフの横軸は原因を、縦軸は結果をとる」etc…。 永く残る論文を書くためのスキルを凝縮した実験プロフェッショナル養成の書。

目次

第一部 データの統計的な取扱い
 第1章 本書の目的
 第2章 誤差について
  1 誤差を見積もることの大切さ
  2 二つの誤差:偶然誤差と系統誤差
  3 系統誤差について
 第3章 偶然誤差の取扱い:単一変数の場合
  1 はじめに
  2 測定値の集合と平均値
  3 測定値の分布
  4 σとσmの推定(実験からどう見積もるか)
  5 ガウス分布(Gaussian distribution)
  6 積分関数(Integral function)
  7 誤差の誤差
  8 なぜガウス分布なのか
 第4章 さらに進んだ誤差の扱い
  1 様々な関数関係をもつ物理量の間の誤差の取扱い
  2 最小2乗法
  3 直線の傾きを簡略に求めう方法
  4 重み付け
 第5章 データを扱う上での常識・大切なこと
  1 誤差の計算の実際
  2 複雑な関数の簡便な取扱い
  3 誤差と実験
第二部 実験を行うときに考えること
 第6章 実験器具と方法
  1 はじめに
  2 定規
  3 マイクロメータ
  4 長さの測定1――方法の選択――
  5 長さの測定2――温度の影響――
  6 周波数測定におけるうなり
  7 負帰還増幅器
  8 サーボシステム
  9 原理上の測定限界
 第7章 実験技術の例
  1 レイリー屈折計
  2 抵抗測定
  3 重力加速度の絶対測定
  4 周波数と時間の測定
  5 全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)
 第8章 実験の論理
  1 はじめに
  2 器具の対称性
  3 測定の順序
  4 意図的な変化と意図的でない変化
  5 ドリフト
  6 系統的なばらつき
  7 計算および実験にもとづく修正
  8 相対測定
  9 零位法
  10 なぜ精密測定が必要か?
 第9章 実験を行うときの常識的なことがら
  1 予備実験
  2 「当たり前」の確認
  3 個人誤差
  4 測定の繰返し
  5 結果の分析
  6 装置の実験
第三部 結果の記録と計算処理
 第10章 実験の記録について
  1 はじめに
  2 製本ノートとルースリーフ
  3 データの記録
  4 データの複写はさける
  5 図の活用
  6 表の活用
  7 もっとわかりやすく!
  8 曖昧な表現を避けること
 第11章 グラフ
  1 グラフの使い方
  2 グラフ用紙の選び方
  3 目盛り(尺度)
  4 単位
  5 グラフの描き方のポイント
  6 誤差の表示
  7 感度の高いグラフの描き方 
 第12章 計算
  1 計算の重要性
  2 コンピューター
  3 電卓
  4 計算ミスを防ぐ
  5 代数式の確認
 第13章 科学英語論文の書き方
  1 はじめに
  2 タイトル(表題)
  3 アブストラクト(要約)
  4 論文の構成を考える
  5 論文の項目
  6 図表
  7 投稿規程
  8 明瞭・明確であること
  9 よい英語とは
  10 最後に
付録
 A ガウス分布に関連した積分計算
 B ガウス分布における偏差s2
 C 直線の傾きと切片の標準誤差
 D 二項分布とポアソン分布
  1 二項分布
  2 ポアソン分布 
 E x2分布―適合度検定―
  1 はじめに
  2 x2分布のばらつき
  3 関数Pn(x2)
  4 自由度
  5 適合度検定
  6 実際例
  7 コメント
 F SI単位系
 G 物理定数表
 H 数表

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