ビスフェノールA

ビスフェノールA

著者名 NEDO技術開発機構
産総研化学物質リスク管理研究センター
中西 準子
宮本 健一
発行元 丸善出版
発行年月日 2005年11月
判型 B5 257×182
ページ数 288ページ
ISBN 978-4-621-07650-7
Cコード 3343
NDCコード 519
ジャンル 化学・化学工学 >  シリーズ化学・化学工学 >  詳細リスク評価書シリーズ

内容紹介

化学物質のリスク評価結果をまとめたシリーズ。化学物質管理の方策を考える際に必要な科学的な基礎情報を豊富に呈示。

目次

要約 
 1.序論(第I章)
 2.生産・使用・排出に関する情報(第II章)
 3.環境動態とモニタリングデータ(第III章)
 4.ヒト健康リスク評価(第IV章)
  4.1 有害性評価
  4.2 暴露評価
  4.3 リスクの推算と説明
 5.生態リスク評価(第V章)
  5.1 問題設定
  5.2 影響評価
  5.3 暴露評価
  5.4 リスクの推算と説明
 6.リスク削減対策の社会経済分析(第VI章) 
  6.1 PC樹脂製給食食器の代替
  6.2 飲料缶内面のEX樹脂塗装の代替 
 7.結論(第VII章) 
第I章 序論  
 1.はじめに 
 2.本評価書の構成 
 3.同定情報 
 4.物理化学的特性 
 5.その他の情報 
 6.法規制 
 7.これまでに行われた主な評価 
  7.1 はじめに 
  7.2 OECD(2002)の概要 
  7.3 Scientific Committee on Food (2002)の概要  
  7.4 財団法人化学物質評価研究機構(2003)の概要 
  7.5 European Commission(2003)の概要  
  7.6 環境省(2004a)の概要 
  7.7 環境省(2004b)の概要 
  7.8 厚生省(1998),厚生労働省(2001)の概要 
  7.9 NTP(2001)の概要 
  7.10 US EPA(2002)の概要  
  7.11 経済産業省(2002)の概要   
  7.12 環境省(2004c)の概要 
第II章 生産・使用・排出に関する情報   
 1.製造工程 
 2.生産量  
 3.用途 
  3.1 PC樹脂 
  3.2 その他の熱可塑性樹脂 
  3.3 EX樹脂 
  3.4 ポリエステル樹脂中間体 
  3.5 その他の熱硬化性樹脂  
  3.6 臭素化ビスフェノールA 
  3.7 塩ビ樹脂添加剤 
  3.8 その他樹脂添加剤                         
  3.9 感熱紙用顕色剤                          
  3.10 水添ビスフェノールA                      
 4.PRTR情報                             
  4.1 全国の排出量・移動量                      
  4.2 移動・排出形態別の割合                     
  4.3 都道府県別の排出量                       
  4.4 業種別の排出量 
 5.環境への放出量の推算 
第III章 環境動態とモニタリングデータ               
 1.分解性                        
  1.1 大気中での分解   
  1.2 水中での分解 
   1.2.1 非生物的分解
   1.2.2 生物分解            
  1.3 土壌中での分解                 
 2.分配                       
  2.1 土壌―水               
  2.2 大気―水            
  2.3 生物濃縮・生物蓄積           
 3.モニタリングデータ        
  3.1 情報源
  3.2 表流水 
  3.3 底質 
  3.4 地下水 
  3.5 土壌 
  3.6 大気 
  3.7 室内大気  
  3.8 水生生物 
  3.9 陸上生物 
  3.10 下水処理水 
  3.11 雨水 
  3.12 水道原水 
  3.13 浄水 
  3.14 給水栓水
第IV章 ヒト健康リスク評価           
 1.本章の構成 
 2.有害性評価 
  2.1 はじめに 
  2.2 有害性プロファイルの概要  
   2.2.1 非発癌影響  
   2.2.2 発癌性 
   2.2.3 体内動態および代謝 
  2.3 各機関によるBPAの有害性評価の比較 
   2.3.1 European Commission(2003)
   2.3.2 CSTEE(Scientific Committee on Toxicity, Ecotoxicity and the Environment
2002) 
2.3.3 Scientific Committee on Food(2002) 
   2.3.4 OECD(2002) 
   2.3.5 財団法人化学物質評価研究機構(2002) 
   2.3.6 経済産業省(2002) 
   2.3.7 有害性評価状況の総括と結論  
  2.4 本評価書における見解  
   2.4.1 急性毒性 
   2.4.2 刺激性および感作性 
   2.4.3 反復投与毒性 
   2.4.4 遺伝毒性および発癌性  
   2.4.5 生殖発生毒性
   2.4.6 結論 
 3.暴露評価  
  3.1 はじめに 
  3.2 食事からの摂取量に関する既往調査 
   3.2.1 陰膳調査 
   3.2.2 マーケットバスケット調査 
  3.3 暴露経路別の一日摂取量の推算 
   3.3.1 解析方法 
   3.3.2 0〜5ヶ月児の暴露量  
   3.3.3 6〜11ヶ月児の暴露量 
   3.3.4 1〜6歳児の暴露量  
   3.3.5 7〜14歳の暴露量   
   3.3.6 15〜19歳,20歳以上の暴露量 
   3.3.7 一日摂取量の推算結果 
  3.4 尿中排泄量と体内動態からの一日摂取量の推算  
   3.4.1 ヒトにおける代謝と排泄 
   3.4.2 尿からの排泄量と一日摂取量との関係
   3.4.3 尿中濃度の既往調査 
   3.4.4 一日摂取量分布の推算方法 
   3.4.5 結果 
  3.5 経路別一日摂取量と尿中排泄量から推算した一日摂取量との比較 
 4.リスクの推算と説明  
  4.1 リスク 
  4.2 既往のリスク評価との比較 
  4.3 不確実性 
第V章 生態リスク評価          
 1.問題設定 
  1.1 概念モデル
  1.2 評価エンドポイント,影響指標,暴露指標
  1.3 評価エンドポイント間の関係  
 2.影響評価 
  2.1 急性毒性 
  2.2 慢性毒性 
  2.3 内分泌かく乱作用 
   2.3.1 in vitro 試験 
   2.3.2 in vivo 試験  
   2.3.3 内分泌かく乱作用と評価エンドポイントとの関係 
 3.暴露評価 
  3.1 モニタリングデータ 
  3.2 高濃度水域  
   3.2.1 吸川 
   3.2.2 江戸川 
   3.2.3 手賀沼 
   3.2.4 綾瀬川 
   3.2.5 鶴見川 
   3.2.6 沼川 
   3.2.7 糸貫川 
   3.2.8 矢合川,三滝川
   3.2.9 天白川,雨池川 
   3.2.10 味生水路 
   3.2.11 笠間川  
   3.3.12 広川 
  3.3 廃棄物処分場の排水の影響 
  3.4 製紙工場の排水の影響 
  3.5 都市河川  
  3.6 数理水系モデルのよる多摩川河川中濃度分布の推定 
   3.6.1 はじめに 
   3.6.2 入力パラメータ  
   3.6.3 濃度分布の推算結果  
 4.リスクの推算と説明  
  4.1 従来の評価基準との比較(MOE) 
   4.1.1 ハザード比法とMOE法 
   4.1.2 リスクの推算結果  
  4.2 魚類(イワナ,オイカワ,ウグイ,ニゴイ,ネコギギ)個体群の存続可能性 
   4.2.1 内的自然増加率r,増加率r'を用いた個体群の存続可能性評価の方法 
   4.2.2 生活史パラメータの外挿方法 
   4.2.3 生活史パラメータの実測値と推算値 
   4.2.4 BPAの魚類に対する毒性影響 
   4.2.5 増加率 r'に対する毒性影響の推算結果 
  4.3 高濃度汚染地域での魚類の生息の有無 
  4.4 生態リスクの総合判断 
  4.5 既往のリスク評価書との比較 
  4.6 不確実性 
第VI章 リスク削減対策の社会経済分析      
 1.はじめに 
 2.PC樹脂製給食食器の代替  
  2.1 はじめに 
  2.2 アンケート調査結果 
  2.3 対策費用の推計 
   2.3.1 切り替え実施自治体数と設備投資実施自治体数の推移 
   2.3.2 BPA対策費用の推計方法 
   2.3.3 推計結果 
  2.4 食器代替によるBPA暴露量の削減効果 
 3.飲料缶内面のEX樹脂塗装の代替  
  3.1 はじめに
  3.2 BPAの溶出量削減対策がとられた経緯 
  3.3 BPA削減対策 
  3.4 設備投資 
  3.5 対策の効果 
第VII章 結論            
 1.第I章から第III章までのまとめ 
  1.1 第I章のまとめ 
  1.2 第II章のまとめ 
  1.3 第III章のまとめ 
 2.ヒト健康リスク評価(第IV章)における結論 
  2.1 有害性評価(2節)における結論 
  2.2 暴露評価(3節)における結論  
  2.3 リスクの推算と説明(4節)における結論 
 3.生態リスク評価(第V章)における結論 
  3.1 問題設定(1節)のまとめ 
  3.2 影響評価(2節)における結論 
  3.3 暴露評価(3節)における結論 
  3.4 リスクの推算と説明(4節)における結論 
 4.社会経済分析(第VI章)における結論 
  4.1 PC樹脂製給食食器の代替 
  4.2 飲料缶内面のEX樹脂塗装の代替
 5.今後の展望と課題 
第VIII章 レビュアーの意見と筆者らの対応  
 今井田克己レビュアーの意見書(対象:ヒト有害性評価)と筆者らの対応 
 松尾昌秊レビュアーの意見書(対象:ヒト有害性評価)と筆者らの対応 
 三森国敏レビュアーの意見書(対象:ヒト有害性評価)と筆者らの対応 
 大嶋雄治レビュアーの意見書(対象:全体)と筆者らの対応  
 白石寛明レビュアーの意見書(対象:全体)と筆者らの対応  
 西川洋三レビュアーの意見書(対象:ヒト健康リスク評価)と筆者らの対応 
 長谷川隆一レビュアーの意見書(対象:ヒト健康リスク評価)と筆者らの対応 
 吉永 淳レビュアーの意見書(対象:ヒト健康リスク評価)と筆者らの対応 
付録 ビスフェノールAの有害性プロファイル  
 1.吸収・分布・代謝・排泄 
  1.1 吸収および排泄 
  1.2 分布 
  1.3 代謝 
  1.4 吸収・分布・代謝・排泄のまとめ 
 2.内分泌作用 
  2.1 内分泌作用検出試験 
   2.1.1 in vitro 細胞増殖試験 
   2.1.2 受容体結合試験 
   2.1.3 in vitro プロラクチン放出試験
   2.1.4 in vivo 経口試験 
   2.1.5 in vivo 非経口試験 
  2.2 内分泌反応の系統差およびその他の影響因子 
  2.3 内分泌作用のまとめ 230 
 3.疫学データ 
 4.実験動物における毒性 
  4.1 急性毒性 
   4.1.1 経口 
   4.1.2 吸入 
   4.1.3 経皮 
   4.1.4 急性毒性のまとめ 
  4.2 刺激性および腐食性 
   4.2.1 皮膚 
   4.2.2 眼  
   4.2.3 気道
   4.2.4 刺激性および腐食性のまとめ 
  4.3 感作性
   4.3.1 皮膚感作性
   4.3.2 光感作性
   4.3.3 感作性のまとめ 
  4.4 反復投与毒性 
   4.4.1 経口 
   4.4.2 吸入
   4.4.3 経皮 
   4.4.4 反復投与毒性のまとめ 
 4.5 遺伝毒性 
   4.5.1 in vitro DNA 付加体形成試験  
   4.5.2 in vitro 微管形成試験
   4.5.3 復帰突然変異試験 
   4.5.4 遺伝子突然変異試験
   4.5.5 染色体異常試験 
   4.5.6 異数性・倍数性試験 
   4.5.7 姉妹染色分体交換試験   
   4.5.8 不定期DNA合成試験 
   4.5.9 DNA損傷試験 
   4.5.10 小核試験 
   4.5.11 伴性劣性致死試験 
   4.5.12 in vivo 小核試験 
   4.5.13 in vivo DNA 付加体形成試験 
   4.5.14 遺伝毒性のまとめ 
  4.6 発癌性
   4.6.1 軽質転換試験(in vito 発癌性試験) 
   4.6.2 発癌試験 
   4.6.3 発癌性のまとめ  
  4.7 生殖発生毒性 
   4.7.1 生殖毒性 
   4.7.2 発生毒性
   4.7.3 生殖発生毒性のまとめ 
 5.低用量問題 
  5.1 雄生殖器への影響 
  5.2 次世代への影響3 
  5.3 BPAの低用量影響に関するピアレヴュー・サブパネルの見解 

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