知的財産と技術経営

知的財産と技術経営

著者名 野中 郁次郎 編集委員長
永田 晃也 責任編集
隅藏 康一 責任編集
発行元 丸善出版
発行年月日 2005年10月
判型 A5 210×148
ページ数 284ページ
ISBN 978-4-621-07646-0
Cコード 3334
NDCコード 336
ジャンル 社会科学

内容紹介

近年、先進諸国の産業技術政策が知的財産権の保護強化に向かっていることを背景として、知的財産の戦略的な創造と活用が技術経営の機能として占める意義はますます高まりつつある。本書は、こうした変化の中にあって企業が直面する知的財産マネジメントの課題を包括的に取り上げ、その課題に対応するための戦略のフレームワーク、実践的な管理手法、および政策動向に対する展望を提供する。技術経営という広い文脈の中に知的財産マネジメントに関する知識を体系的に位置づけて記述ししているところが本書の大きな特色。

目次

第1章 技術経営における知的財産の意義
 1 知的財産マネジメントとは何か
 2 知的財産の概要
 3 近年の制度改革と知的財産マネジメントの課題
第2章 知的財産戦略とは何か
 1 企業と知的財産戦略
 2 知的財産部の機能
 3 出願マネジメント
 4 係争マネジメント
 5 情報マネジメント
 6 企画マネジメント
第3章 知的資産経営と特許戦略
 1 知的資産経営
 2 ライセンスポリシー
 3 ライセンスポリシーを実効あらしめる特許
第4章 知的財産会計
 1 経済の発展と企業会計
 2 無形資産と知的財産
 3 研究開発費に関する国際的潮流
第5章 知的財産の価値評価
 1 基本的理念系の確認
 2 定量的な評価方法
 3 知的財産の価値指標
第6章 特許マップの作成および分類とその活用
 1 特許マップの作成および分類
 2 特許マップの活用(1)――特許ポートフォリオ可視化により経営情報へ
 3 特許マップの活用(2)――戦略の探索学習ツールとしての特許マップ
第7章 知的財産活用とファイナンス
 1 知的財産信託が注目されるに至った理由
 2 法基盤の整備
 3 知的財産を活用した資金調達
 4 今後の課題
第8章 知財マネジメントにおける人財育成
 1 はじめに〜人財育成の3つの方法
 2 先端的知財マネジメント人財の育成
 3 先端的知財マネジメント人財の育成方法論〜互学互修の薦め
 4 先端的な知財マネジメント教育の現場における「互学互修」
 5 知財マネジメント人財育成の今後の課題
第9章 わが国の産業界が求める知的財産人材とは
 1 わが国における知的財産人材の現状と評価
 2 わが国の産業界が求める知的財産人材とは
 3 戦略的知的財産人材の定義
 4 戦略的知的財産人材の役割
 5 戦略的知的財産人材の機能
 6 戦略的知的財産人材の育成
 7 専門職大学院における戦略的知的財産人材の養成
 8 知的財産専攻と技術経営専攻の関係
第10章 知財マネジメント関連の知識・スキルの伝達手法
 1 知財マネジメント人材育成プログラム
 2 知財マネジメント研究会とは
 3 各手法の紹介
 4 今後の展開  
第11章 技術流出防止のための企業戦略
 1 技術流出のリスクとは 
 2 技術流出のトラブル事例研究
 3 秘密保持契約をめぐる問題
 4 情報セキュリティ管理のための仕組みづくり
 5 情報セキュリティ管理のための継続的教育
第12章 デザインの知的財産マネジメント
 1 デザインの創造的価値
 2 デザインの経営的意味
 3 事業競争と意匠登録出願戦略の関係
 4 デザインに関する知的財産業務
 5 デザイン知的財産の保護体系
第13章 特許ライフサイクルにおける戦略的活動のための特許工学
 1 特許工学概論
 2 特許工学における方法論
 3 特許工学支援ツール
 4 特許教育
第14章 知的財産制度の変化とその国際的な動向
 1 日本のプロパテント政策と特許制度の変遷
 2 プロパテント政策と企業の知財戦略・イノベーション活動
 3 知財活動の国際化と特許制度のハーモナイゼーション
第15章 日本における知的財産政策と今後の課題
 1 知的財産推進計画
 2 職務発明の取扱い
 3 特許権取得に関する制度
 4 権利行使に関する制度
 5 不正競争防止法の改正
 6 知的財産権の活用に関する制度
 7 個別分野のトピックス
ケーススタディ1 知的財産の証券化
         〜スカラとピンチェンジの事例
ケーススタディ2 国立大学法人における知的財産マネジメント
         〜産学連携ワンストップサービスの意義と可能性〜
ケーススタディ3 特許情報を指標とした企業戦略の評価の事例
ケーススタディ4 知的財産報告書
ケーススタディ5 医薬ライフサイクルマネジメントと知財戦略
ケーススタディ6 ビジネスモデル特許の活用例
ケーススタディ7 退職者による技術流出
ケーススタディ8 共同研究・開発における技術流出
ケーススタディ9 コンペティターのヒット商品を追え
ケーススタディ10 意匠類否判定の現場

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