溶液内イオン平衡と分析化学

溶液内イオン平衡と分析化学

著者名 小倉 興太郎
発行元 丸善出版
発行年月日 2005年05月
判型 A5 210×148
ページ数 230ページ
ISBN 978-4-621-07600-2
Cコード 3043
NDCコード 433
ジャンル 化学・化学工学 >  分析化学

内容紹介

本書は大学学部、工業高等専門学校での分析化学の教科書・参考書であり、さらに環境関連の技術者の実践的参考書としても活用できる。溶液内イオン平衡について原点に立ち返り、基本から理解してもらうことが目標。各章末に演習問題が設けられ、多くの問題を解くことによってイオン平衡への興味と理解が深まるよう考えられ、特に、計算の途中における単位の重要性、あるいは近似解を得る際のグラフの適用の有用性が強調。さらに、種々の平衡反応を利用した滴定操作において、各段階におけるpH、金属イオン濃度あるいは電極電位を計算し、量的関係を明らかにすることによって滴定曲線が容易に理解できるように配慮。

目次

第1章 溶液の濃度
 1.1 モル濃度
 1.2 規定度
 1.3 式量濃度
 1.4 重量パーセント
 1.5 ファクター
 1.6 規定液の調製
第2章 活量と濃度
 2.1 活量と活量係数
 2.2 イオン強度
 2.3 デバイ―ヒュッケルの式
 2.4 電解質と非電解質
  2.4.1 溶液の電気伝導度
  2.4.2 当量伝導度と電離度
第3章 溶液内化学平衡
 3.1 化学平衡と質量作用の法則
 3.2 平衡定数と自由エネルギー
 3.3 化学平衡の移動
  3.3.1 温度の影響
  3.3.2 ル・シャトリエの原理
  3.3.3 共通イオン効果
 3.4 平衡定数を用いる計算
  3.4.1 物質収支条件
  3.4.2 電気中性条件
  3.4.3 プロトン条件
  3.4.4 問題の解き方
第4章 酸塩基平衡
 4.1 酸と塩基
 4.2 水のイオン積とpH
 4.3 弱酸または弱塩基のみを含む溶液
 4.4 弱酸と共役塩基を含む溶液
 4.5 弱塩基と共役酸を含む溶液
 4.6 緩衝作用
 4.7 酸と塩基の混合
 4.8 多塩基酸
 4.9 多塩基酸の塩
 4.10 酸塩基滴定曲線
  4.10.1 標準液
  4.10.2 強酸と強塩基の滴定
  4.10.3 弱酸の滴定
  4.10.4 弱塩基の滴定
  4.10・5 多塩基酸の滴定
第5章 沈殿平衡
 5.1 溶解度と溶解度積
 5.2 単純な沈殿平衡
 5.3 共通イオンを含む沈殿平衡
 5.4 分別沈殿
 5.5 沈殿平衡のpHによる影響
 5.6 硫化物の沈殿
 5.7 沈殿滴定曲線
第6章 錯体平衡
 6.1 安定度定数
 6.2 平均配位数とジョブの連続変化法
 6.3 錯体平衡のpHによる影響
 6.4 錯体平衡と沈殿平衡の競合
 6.5 EDTAを含む溶液の平衡
 6.6 キレート滴定曲線
第7章 酸化還元平衡
 7.1 半反応と電池反応
 7.2 標準水素電極と基準電極
 7.3 標準電極電位
 7.4 起電力と平衡定数
 7.5 酸化還元反応と電位
 7.6 酸化還元滴定
第8章 溶液内イオン平衡とグラフ
 8.1 酸塩基平衡におけるグラフ
  8.1.1 主変数法と水の解離平衡
  8.1.2 弱酸の溶液
  8.1.3 弱塩基の溶液
  8.1.4 酸塩基混合溶液
  8.1.5 多塩基酸の溶液
 8.2 沈殿平衡におけるグラフ
 8.3 錯体平衡におけるグラフ
 8.4 酸化還元平衡におけるグラフ
付表  
 付表A 25℃における酸の解離定数
 付表B 25℃における溶解度積
 付表C 錯イオンの安定度定数
 付表D 25℃における半反応の形式電位 
 付表E 単位換算表(エネルギー)
 付表F 基本物理定数の値 

定価:2,860円
(本体2,600円+税10%)
在庫:在庫あり

▼ 補足資料