住宅の腐食・防食Q&A

住宅の腐食・防食Q&A

著者名 腐食防食協会
発行元 丸善出版
発行年月日 2004年10月
判型 A5 210×148
ページ数 302ページ
ISBN 978-4-621-07491-6
Cコード 3052
NDCコード 527
ジャンル 土木・建築

内容紹介

金属腐食・防食学の立場から見た住宅・建築分野における鉄鋼・金属材料の耐久性問題について、多くの専門家を執筆者に迎えまとめたもので、身近なものから専門的な内容まで、住宅メーカーをはじめとする各機関に日頃から寄せられた数多くの質問を集め、親しみやすいQ&A方式によりわかりやすく解説。鉄鋼系住宅・建築に限らず、木造や鉄筋コンクリート造の住宅・建築に用いられる接合用金物や鉄筋、その他の金属材料の腐食・防食・耐久性までを含み、総合的な建築耐久性の参考書としても有用。特に、平成12年に施行された「住宅品質確保法」に基づき定められた「日本住宅性能評価基準」および「評価方法基準」に沿った鉄鋼系住宅の防錆仕様の現状をまとめるとともに、亜鉛系めっき・代表的塗膜における個々の仕様性能の技術的背景も解説。

目次

第1章 住宅の環境腐食性
 Q1 「結露」しなくても腐食は進む
 Q2 住宅内各部位の温湿度
 Q3 湿度の管理目標値は?
 Q4 相対湿度50%以下では鉄は腐食しない?
 Q5 腐食には付着物と湿度どちらの影響が大きい?
 Q6 海岸近くでの住宅建設
 Q7 海近くではどのくらいの海塩が付くか? 
 Q8 塩分は雨に流してもらう
 Q9 付着物の低減―住宅の遮蔽機能
第2章 住宅・ビル各部材の腐食と耐久性
 2.1 鉄骨造住宅の構造部材
  Q10 住宅内での腐食速度は屋外データから推定
  Q11 住宅内諸部位での腐食速度
  Q12 床下を防湿する
  Q13 コンクリートから立ち上がる鋼材の根元付近は腐食しやすい?
  Q14 ユニットバスが住宅の耐久性を向上させた
  Q15 鋼材は厚さ10%対応年数に算入できる
  Q16 亜鉛めっきは厚さの90%を耐用年数算入できる
  Q17 工業化住宅規程 評価点数=標準耐用年数?
  Q18 工業化住宅規程 細目評価表の解釈
  Q19 評価方法基準 塗膜仕様の標準耐用年数
  Q20 スチールハウス普及の現状
  Q21 ねじ締結にともなうめっきはがれ
 2.2 鉄骨造ビルの構造部材
  Q22 鉄骨造ビルの鉄骨は腐食が進行しにくい?
  Q23 亜鉛めっき鉄骨の問題点と常温金属溶射
  Q24 鉄骨の耐火被覆
  Q25 耐火塗料
 2.3 コンクリートと鉄筋
  Q26 RC造の寿命は鉄筋で決まる?
  Q27 鉄筋の腐食要因を理解する
  Q28 水セメント比の低減は鉄筋の防食効果も高める
  Q29 圧縮強度を上げるとRC造の寿命が延びる?
  Q30 中性化の進行は屋内と屋外どちらが速い?
  Q31 コンクリート中の塩分量規制
  Q32 防錆鉄筋の種類と特性
  Q33 腐食した鉄筋の補修
 2.4 木質系住宅の金属材料
  Q34 接合金物の現状
  Q35 接合金物の防錆仕様
  Q36 保存処理木材と接する金物の腐食試験法
  Q37 亜鉛めっき鋼板と木材が接触すると腐食が生じる?
  Q38 亜鉛めっき金物の標準耐用年数を求める
  Q39 木材に打ち込んだ釘の腐食と外気湿度
  Q40 ステンレスは加害者?
 2.5 金属屋根
  Q41 金属屋根も種類が多様化している
  Q42 品確法の瑕疵担保責任
  Q43 塗膜の劣化過程
  Q44 塗装亜鉛めっき鋼板の塗り替えサイクル
  Q45 金属屋根板をステンレス釘で固定?
  Q46 チタン屋根の変色
  Q47 銅屋根の孔あき
  Q48 酸性雨と金属
  Q49 銅屋根の緑色は美しいけど有毒?
 2.6 外部開口部およびバルコニー
  Q50 アルミサッシの構成材料
  Q51 アルミ建材をモルタル内に埋め込んで大丈夫なの?
  Q52 コンクリート中におけるアルミニウムの腐食量を知る
  Q53 雨戸の構成材料
  Q54 アルミニウムの,ステンレスとの接触腐食
  Q55 軒下の金属はさびやすい?
  Q56 バルコニーの構造と材料仕様
 2.7 基礎杭
  Q57 鋼杭腐食の影響因子
  Q58 鋼杭の腐食速度 10年試験
  Q59 廃棄物埋め立て土は最も厳しい?
  Q60 腐食対策は腐食しろ?
  Q61 腐食性土壌での対策は電気防食?塗覆装?
  Q62 鋼管杭の内面腐食は無視できる?
  Q63 鋼製地下室の防食法 
第3章 診断・調査・評価
 Q64 住宅内に試験体を暴露する
 Q65 平均腐食速度=腐食減量÷暴露期間?
 Q66 亜鉛の腐食速度を非破壊で求める
 Q67 旧丸ビルのダクトに経年変化式を適用すると
 Q68 解体調査で部位計数を求める
 Q69 塩水噴霧試験から寿命を推定できる?
 Q70 RC造劣化の外観診断
 Q71 鉄筋腐食の非破壊診断
 Q72 居住者ができるメンテナンス
 Q73 居住者ができる点検
 Q74 専門家による定期点検と補修      
第4章 住宅に使われる材料の耐食性
 4.1 耐食金属のタイプと腐食形態
  Q75 腐食形態―住宅環境では?
  Q76 耐食金属には厚膜タイプと薄膜タイプとがある
  Q77 異種金属の接触により腐食が促進される
  Q78 アルミニウムの犠牲防食作用は?
 4.2 無処理鋼材
  Q79 鋼材の大気腐食―その経年変化
  Q80 鋼材の土壌中腐食―その経年変化
  Q81 さびがさびを呼ぶ?
 4.3 亜鉛系めっき
  Q82 亜鉛めっき処理の方法
  Q83 亜鉛めっき鋼板の板厚には入手不可品もある
  Q84 めっき付着量には両面・片面―表示がある
  Q85 亜鉛めっき耐用年数は付着量に比例
  Q86 白さびと赤さび
  Q87 亜鉛系めっき鋼板どうしでも異種金属接触腐食?
  Q88 亜鉛の犠牲防食作用は何mmまでおよぶ
  Q89 亜鉛めっき鋼板の切断端面の後退距離
  Q90 犠牲防食が働く部分では腐食が加速される
  Q91 亜鉛には厳しかった亜硫酸ガス
  Q92 腐食速度の—厚さ・質量―換算
  Q93 亜鉛系合金めっき鋼板―Zn5%Alと55%AlZn―
  Q94 クロメート処理の問題を考える
  Q95 さびは有害なの無害なの?
 4.4 ステンレス鋼
  Q96 ステンレス鋼はこんなところで発銹しやすい
  Q97 ステンレス鋼を定義する
  Q98 ステンレス鋼の平均浸食深さの経年変化式D=Atn
  Q99 最大ピット深さの経年変化式P=Atnの計数Aと合金指標・環境との関係
 4.5 塗装
  Q100 さび止めペイントのビヒクル
  Q101 さび止めペイントの標準耐用年数
  Q102 ジンクリッチ系塗装の標準耐用年数
  Q103 エポキシ系塗装の標準耐用年数
  Q104 塗装工程を理解する
  Q105 ジンクリッチペイントの塗装素地調製
  Q106 鋼材が厚ければ
  Q107 電着塗装・粉体塗装の標準耐用年数
  Q108 りん酸亜鉛処理の有効性
  Q109 鉛系さび止めペイントの防錆処理
  Q110 塗膜の防錆性能―膜厚との関係
  Q111 塗装下地によい合金化溶融亜鉛めっきとは?
  Q112 柱脚部をコンクリートに埋め込む場合不適な塗装仕様がある
  Q113 ジンクリッチペイントによる溶接部の補修
  Q114 塗り替えのタイミングを見極める
  Q115 電着塗装―アニオン形とカチオン形
  付1 鉄骨造住宅の耐用年数を推定するためのファクター・メソッド
  付2 品確法にける防錆措置の評価方法基準
  付3 評価方法基準の表2の塗膜仕様
  付4 亜鉛系めっきの標準耐用年数Y0z
  付5 工業化住宅の耐久性能に関する技術規程(鋼材の防錆関係分)

定価:3,850円
(本体3,500円+税10%)
在庫:品切れ・重版未定