内容紹介
「森林と付き合うための本」。人は森の中に生まれ、森とともに生きてきた。森は木材を提供し、水の循環に重要な役割を果たし、多様な生物を育む命の源でもある。森林をどう扱うかによって地球環境は良くもなり悪くもなる。 森林の木材生産の働きや、水・土・生物多様性の保全などの働きを高めることを通して地球環境問題に対応し、地球環境問題の改善と持続可能な循環型社会の構築のために、森林との付き合いを提言する。 森林を知り、付き合っていくことは、持続可能な循環型社会のあり方を考えるのに重要である。森林の時間と人間の時間をいかに調和させるか、その時々の便利さや経済性のみを追求することから生じる、非持続的な弊害に歯止めをかける要因となる。どういう社会を目指すのか、避けては通れない地球環境保全の問題に対して、何ができるかということを、森林との付き合いを通して論じる。
目次
I部 地球環境問題とその背景
1章 地球環境問題とは何か
2章 地球環境はどのように形成されてきたか
II部 森林のしくみと働きを知る
3章 森林とはどういうものか
4章 地球環境保全と森林
III部 森林の働きと地球温暖化緩和策
5章 森林により二酸化炭素増大をどう緩和できるか
6章 森林とどう付き合っていくか
IV部 国際的取組みと地域の対応
7章 地球環境保全と森林管理への国際的対応
8章 持続可能な社会の構築に向けて
付録 訪ねてみたい森林