ケミルミネッセンス

ケミルミネッセンス

化学発光の基礎・応用事例
著者名 大澤 善次郎
発行元 丸善出版
発行年月日 2003年12月
判型 A5 210×148
ページ数 208ページ
ISBN 978-4-621-07349-0
Cコード 3043
ジャンル 化学・化学工学

内容紹介

化学発光(ケミルミネッセンス)とは、物質が化学反応を起こす際に反応に伴って光を出す現象である。この現象を利用することで、化学反応の進行度の解析が可能。 つまり、生体組織の検査・研究(遺伝子解析、疾患、老化)、有機化合物・高分子化合物の劣化評価、食品の品質管理など多岐にわたってポテンシャルを秘めている分野である。また化学発光解析は微量の試料で測定でき、有害物質を出さないという点から環境配慮型の新しい評価手法といえる。特に、資料の非破壊検査が可能なことは注目すべき点だろう。本書は化学発光の基礎理論に始まり、多種の応用事例へと展開。 各種化学メーカー、分析機器メーカー、食品会社、製薬会社などの研究者に必須の書。

目次

第1部 基礎
 1. 光の本性
  1.1 光とは
  1.2 電磁波とは
  1.3 いろいろな光源
 2.  いろいろな発光
  2.1 光ルミネッセンス
  2.2 熱ルミネッセンス
  2.3 生物発光
  2.4 エレクトロルミネッセンス
  2.5 ケミルミネッセンス
 3. ケミルミネッセンス
  3.1 研究経緯の概略
  3.2 ケミルミネッセンスのしくみ
  3.3 酸素分子の電子配置とエネルギー
  3.4 ケミルミネッセンスの量子収率
  3.5 ケミルミネッセンスの発光種と発光機構
 4. ケミルミネッセンスの測定装置
  4.1 ケミルミネッセンス測定の原理と送致
  4.2 ケミルミネッセンス測定装置の特徴
  4.3 応用分野
  4.4 ニュートリノとスーパーカミオカンデ   


第2部 化学発光
 5. 無機化学への応用
  5.1 無機化合物のみの反応
  5.2 無機系の共存物質による有機化合物の反応
  5.3 不均一系における反応
  5.4 その他
 6. 有機化学への応用
  6.1 有機化合物自体からの発光
  6.2 共存する蛍光物質からの発光
  6.3 共存する化合物の反応による発光
7.高分子化学への応用
  7.1 自動酸化と発光種
  7.2 酸素吸収量と発光量の関係
  7.3 化学構造の影響
  7.4 試料の履歴の影響
  7.5 劣化の不均一性の検証
  7.6 添加剤の影響
  7.7 特殊高分子
  7.8 今後の展開 
 8.食品化学への応用
  8.1 食用油の変質評価
  8.2 大豆種子の発芽率予測
  8.3 ビール醸造への応用
  8.4 農産物の評価
  8.5 乳製品からの発光
  8.6 今後の展開
 9.生化学への応用
  9.1 活性酸素と老化  
  9.2 スーパーオキシド(O-2)の測定
  9.3 生体組織の発光  
  9.4 人間の疾患と発光
  9.5 ヒト表皮脂質過酸化物の測定
  9.6 血漿中のリン脂質過酸化物と糖尿病の関係
  9.7 血清リン脂質過酸化物と糖尿病の関係
  9.8 3成分[X][Y][Z]系による生化学反応の検証
  9.9 竹の子からの発光―チロシン・ペルオキシターゼ・過酸化水素系
  9.10 ウニ卵黄の受精時の発光
  9.11 今後の展開
 10. 免疫測定法・イムノアッセイへの応用
  10.1 免疫測定法・イムノアッセイの原理と概要
  10.2 各標識による免疫測定法・イムノアッセイ
  10.3 終わりに

定価:4,290円
(本体3,900円+税10%)
在庫:品切れ・重版未定