電子機器の熱設計
| 著者名 | 石塚 勝 著 |
|---|---|
| 発行元 | 丸善出版 |
| 発行年月日 | 2003年08月 |
| 判型 | A5 210×148 |
| ページ数 | 480ページ |
| ISBN | 978-4-621-07267-7 |
| Cコード | 3055 |
| ジャンル | 電気・電子・情報工学 |
内容紹介
本書はエレクトロニクス機器の熱設計に多少の経験のある中級から上級の技術者のための技術書として「素子冷却のための熱設計とその最適化技術」と「最適化のためのシミュレーション技術」という観点からまとめてある。とくにＬＳＩパッケージと解析シミュレーション技術に重点をおいた。パソコンに代表されるように、電子機器では高速化・小型化・薄型化の波が続いている。それに伴いパソコンの演算素子であるプロセッサからの発熱量が増大し、機器の熱対策は実に厳しくなっている。そこで、エレクトロニクス機器の熱設計に多少の経験のある中級から上級の技術者のための技術書として、「素子冷却のための熱設計とその最適化技術」と「最適化のためのシミュレーション技術」という観点からまとめた一冊。
目次
第１章 エレクトロニクス機器の発達と冷却技術
１．１ コンピュータ発達の歴史
１．２ スーパーコンピュータの高速化の発展
１．３ パソコンの発展と放熱
１．４ 半導体の発展
１．５ パッケージの発展と実装技術
１．６ 冷却問題の背景
第２章 伝熱の基礎
２．１ はじめに
２．２ 熱の伝わり方
２．３ 熱伝導
２．４ 熱通過
２．５ 熱伝達の基本事項
２．６ 強制対流による熱伝達
２．７ 自然対流による熱伝達
２．８ 放射電熱
２．９ 蒸発と凝縮係数
２．10 熱交換器
２．11 拡大電熱面（フィン）
第３章 自然空冷筐体の放熱設計
３．１ 自然対流熱伝達の式
３．２ 密閉筐体の設計例
３．３ 通風筐体の設計例
３．４ 簡便式の応用範囲と使用条件
３．５ 筐体材料と大きさの影響
３．６ 室外で日射にさらされた密閉自然空冷筐体内部の温度変化
３．７ 自然空冷能力を高める施策
３．８ 熱対策
第４章 強制空冷筐体内の放熱設計
４．１ 強制対流中の平均熱伝達
４．２ ファン筐体の設計
４．３ 通風路の流体抵抗とファンの特性
４．４ 圧電ファン
４．５ 圧力損失
４．６ 騒音対策
第５章 高性能ＬＳＩパッケージの熱抵抗とその低減策
５．１ はじめに
５．２ 熱抵抗の定義
５．３ プリント基盤への放熱量の推定
５．４ プラスチックパッケージの低熱対抗化対策
５．５ ＬＳＩパッケージの熱設計
５．６ 接触熱抵抗
第６章 熱設計への解析技術の応用
６．１ 半導体パッケージの熱抵抗シミュレーション
６．２ サブノートパソコンの熱伝導解析
６．３ 流体節点法
６．４ 熱回路網法による熱解析手法
６．５ 汎用市販流熱解析ソフトを用いたスイッチング電源の熱設計事例
第７章 マルチチップモジュールの放熱法
７．１ はじめに
７．２ 発熱密度の増加に伴う放熱形態の変遷
７．３ 定常状態における簡易ジャンクション温度算出法
７．４ マルチチップモジュールの放熱形態
７．５ マルチチップモジュールの非定常熱解析
７．６ 相変化冷却技術
７．７ まとめ
第８章 液体・噴流を用いた冷却技術
８．１ はじめに
８．２ チップからの放熱と冷却方式
８．３ 液体冷却について
８．４ 空冷技術
８．５ 冷却技術の実際
８．６ 衝突噴流冷却
８．７ マイクロチャンネルを用いた熱交換技術
第９章 熱輸送デバイスとその応用
９．１ ヒートパイプ
９．２ ＬＳＩパッケージ冷却への応用
９．３ 可変コンダクタンスヒートパイプ（ＶＣＨＰ）の開発例
９．４ 密閉筐体用冷却ユニット
９．５ 廃熱利用電子機器冷却装置
９．６ 自然空冷用板型ヒートパイプの応用
９．７ 低温焼結セラミック基板を用いたマイクロヒートパイプ
第10章 ペルチェ素子の応用
10．１ ペルチェ素子
10．２ 冷却状態
10．３ ペルチェ素子の動作特性
10．４ ペルチェ冷却システムの種類とその特徴
10．５ ペルチェ素子の応用
第11章 断熱技術
11．１ プラスチックとゴムによる断熱材
11．２ 建築材としての断熱材
11．３ 真空断熱
11．４ 宇宙での断熱技術
第12章 温度と流れの計測法
12．１ 温度測定法
12．２ 流速測定
12．３ 圧力測定
第13章 電子技術の冷却技術―最近10年の発展
13．１ はじめに
13．２ システム・機器レベルの技術
13．３ 基盤レベル
13．４ パッケージチップレベル
13．５ 相変化技術
13．６ 熱伝導デバイス技術
付録 各種物質の物性値
