水は健康を育む

水は健康を育む

著者名 社団法人 日本薬学会
中室 克彦
上野 仁
発行元 丸善出版
発行年月日 2003年08月
判型 B6 182×128
ページ数 134ページ
ISBN 978-4-621-07280-6
Cコード 0077
ジャンル 科学一般

内容紹介

ヒトは体内の水分量のバランスが崩れると体に異常をきたし、体内を水が循環していないと病気になることや、飲み物としてだけでなく、水は生活の中で姿形を変えて活躍していること、さらに水泳や温泉の効用、食品中の水の性質、医療で用いられる水など、水について新しく解明されてきたことを紹介する。さらに環境汚染で危機に瀕する水をどのように守るか、安全な水を維持するためにはどうしたらよいか、安全な水をつくるための浄水器や、おいしい水の指標、ミネラルウォーター、機能水、海洋深層水など様々な面からアプローチ。本書により、一貫して水が「いのち」に関わっており、また水はヒトの健康維持・増進にいかに関連しているかを再認識することができる。

目次

第一章 自然界の水
 1 水は世界をめぐる
    淡水は貴重な水
     コラム 水とはどんなものか
    海洋が水循環の中心
     コラム 液体としての水
    深海の海流
    水が熱エネルギーを運ぶ
 2 海は生命の母
    生命を育む水の星
    生命は深海から生まれた
     コラム 4℃の水がいちばん重い
 3 海水に溶けている成分
    海水と体液の成分は似ている
    生物は海水に含まれる元素を有効利用した
     コラム あらゆる物質を溶かす水
     コラム 水和とは
    海水に多いナトリウムが体液中にも多いのは
    海水中に微量にしか存在しない元素の役割
 4 極地まで汚染は拡がる
    PCBやDDTなどの有害物質による海洋汚染
    汚染は極域(南極・北極)や深海まで拡がっている
    イルカやクジラへの影響
第二章 生活の中の水
 1 生活に用いる水 
    生活用水とは
    増えつづける生活用水の使用量
    降った雨はすぐ海へ
    日本は水不足の国?
 2 レクリエーションのための水
    水の中で泳ぐこと
    浴用水・温泉の効用
 3 食品の中の水
    食品中の水の役割
    水分含量と食品の外観
    自由水と結合水
    自由水の割合を示す「水分活性」
    水分活性と食品の変質
    保存のために水分活性を下げる
 4 水が食糧生産を支える
    潅漑と砂漠化
     コラム 水が食品の色を変える
     コラム 水の硬度と食品の関係
    日本は食糧とともに水を輸入している
    世界の水需要
    節水と食糧増産
    ドリップ灌漑と省エネ型スプリンクラー
    節水型の品種改良?
第三章 からだを育む水
 1 からだの中の水 
    いのちの水
    からだの中に閉じ込められた水
    水がなくてどこまで生きられるか
     コラム 生体内の水はゲル状態で存在する
 2 水はからだの中をかけめぐる
    からだの中の水循環
    腎臓における水の再吸収
     コラム くすりは水で飲みましょう
 3 体の中の水がなくなるとどうなるか
    のどの渇きがさまざまな信号を送る
    水分の欠乏で起こる症状
    不感蒸泄とは
    運動したときの汗は働きもの
 4 体の中に水がたまるとどうなるか
    コラム 熱中症を予防するには
   体の中の水分バランスが崩れると異常をきたす
    コラム 組織に含まれる水で病気を診断する
第四章 健康を育む水
 1 安全な水
    安全な水を維持するために
     コラム 飲み水に含まれる健康にとって悪い成分
    安全な水をつくるために
    より安全でおいしい水にするために
    浄水器とは
    浄水器の規格・基準
    浄水器の種類
    浄水器はどのように浄化するか
    逆浸透膜
    浄水器の除去性能
 2 おいしい水
    化学成分からみたおいしい水の基準
    ミネラルウォーター
    ①ナチュラルウォーター
    ②ナチュラルミネラルウォーター
    ③ミネラルウォーター
    ④ボトルドウォーター(飲用水)
    ペットボトル症候群
 3 機能水
    機能水とは
    からだによい機能水
    海洋深層水

定価:1,320円
(本体1,200円+税10%)
在庫:品切れ・重版未定