はかってなんぼ 社会編

はかってなんぼ 社会編

著者名 日本分析化学会 近畿支部
橋本 哲夫
野間 晴雄
西垣 順子
樋上 照男
発行元 丸善出版
発行年月日 2004年03月
判型 A5 210×148
ページ数 200ページ
ISBN 978-4-621-07390-2
Cコード 3040
ジャンル 化学・化学工学

内容紹介

新聞やマスコミが発する測定数値の裏側を、測定に携わる分析化学の立場で解説した分析化学のリテラシー。分析化学を知らない人でも理解できるようにやさしい解説で、分析化学の認識を新たにできる。測定数値だけが一人歩きしてしまう現代社会の風潮の中で、地道に、真剣に、自らのからだをはって分析してはじめて測定できる、数値の背後に隠されているドラマを身近な興味深い15テーマでおくる。縁の下の力持ちである分析化学の魅力を堪能できる一冊。

目次

第1章 歴史をはかる
 1.1 はじめに
 1.2 ルミネッセンスの年代測定の原理
 1.3 ルミネッセンス年代測定法の実際 
第2章 地域をはかる
 2.1 はかった地図のもつ意味
 2.2 規範としての伊能図
 2.3 近代国家と測量地図
 2.4 現代版“地域をはかる”との接点
第3章 こころをはかる
 3.1 素朴心理学
 3.2 素朴心理学の個人差と発達差
 3.3 心理学による心の測定
 3.4 はかったあとがとっても大事
第4章 物差しが大事ちゃうの?―単元と次元―
 4.1 隣のおばちゃんの問い
 4.2 単位
 4.3 物質量をはかる
第5章 犯罪をはかる
 5.1 はじめに
 5.2 証拠による犯罪の立証
 5.3 何をはかる
 5.4 どうはかる
 5.5 おわりに 
第6章 天気をはかる
 6.1 はじめに
 6.2 気象観測とデータ収集
 6.3 気象データの処理・解析
 6.4 気象情報の作成と提供
 6.5 おわりに:今日的課題
第7章 海をはかる
 7.1 はじめに
 7.2 海洋の化学とレーサー
 7.3 日本海の海水循環
 7.4 炭素-14をはかる
 7.5 溶存酸素をはかる
 7.6 日本海に何が起こっているのか?
第8章 空気をはかる
 8.1 1952年12月、ロンドン
 8.2 因果関係をはかる
 8.3 死亡者増加数4000人
 8.4 二酸化炭素と浮遊粉じんの環境基準の測定
 8.5 現在でも死亡率が増えている!
 8.6 年間死亡者増加数推定6万4000人
 8.7 健康影響調査のための大気観測ネットワークの開発
 8.8 おわりに
第9章 琵琶湖をはかる
 9.1 はじめに
 9.2 琵琶湖の価値
 9.3 琵琶湖の環境問題
 9.4 沿岸水域の物理的形状変更
 9.5 琵琶湖開発事業実施にあたっての誤った発想
 9.6 おわりにかえて
第10章 宍道湖・中海を四次元的にはかる
 10.1 はじめに
 10.2 水質をはかる
 10.3 湖底体積物をはかる
 10.4 湖を支配する気象5因子
 10.5 温故知新
 10.6 おわりに
第11章 地震の大きさ、地震動の大きさ
 11.1 はじめに
 11.2 二つの“地震”:地震と地震動
 11.3 地震のものさし、地震動のものさし
 11.4 震度の時代から地震動の時代へ
第12章 生命現象をはかる
 12.1 生体エネルギーとATP
 12.2 生体エネルギー獲得
 12.3 酸素・二酸化炭素をはかる
 12.4 酵素分析
 12.5 火星に生物がいるか
 12.6 炭素サイクル
 12.7 窒素サイクル
第13章 病気をはかる
 13.1 はかってなんぼ、医学の世界ではEBMと申します
 13.2 先人の意見より自分の目を信じよ(ピロリ菌発見よもやま話)
 13.3 はからなければ世に災い(鴎外と脚気)
 13.4 信じてはかる、さすれば扉は開かれん-アポリポタンパク B mRNA editingの物語
 13.5 おわりに
第14章 血液をはかる
 14.1 ヒトの血液の中身はどうなっているの
 14.2 血液中の何をはかれば、何がわかるの
 14.3 ヒトの血液はどうやってはかる?
 14.4 ヒトの血液、はかってなんぼ
第15章 はかって発見! みんなの地球科学
 15.1 いまアナログ技術が熱い
 15.2 身の回りには研究機器がいっぱい
 15.3 誰でも研究者
 15.4 みんなの地球科学

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