内容紹介
日本計算工学会が編纂する、現場のニーズを反映した新提言シリーズの第3巻。計算力学における主要な離散化手法に対する並列計算法についてコンパクトにまとめた実践ガイドブック。 有限要素法・有限差分法および境界要素法のそれぞれの視点から解説し、並列化のプログラミング手法としてMPIを採用。PCクラスターの構築法やグリッドコンピューティングについても解説。 本書の理解により、各自のプログラムを効率的に並列化できる。CD―ROMに多数のプログラムとデータを収録。
目次
1 計算力学における並列計算概論
1.1 並列計算の目的
1.2 並列コンピュータ環境
1.3 並列プログラミングの方法
1.4 MPIを用いた並列プログラミング
1.5 並列化効率向上のための注意点
2 有限要素法における並列計算法
2.1 有限要素法における並列計算法の特徴
2.2 移流拡散問題に対する並列計算
2.3 ラプラス問題に対する並列計算
2.4 自動領域分割法
3 有限差分法における並列計算法
3.1 移流拡散方程式の並列計算法
3.2 ポアソン方程式の並列計算法
3.3 例題とプログラムの解説
4 境界要素法における並列計算法
4.1 境界要素法の特徴と並列化の方針
4.2 境界要素法によるラプラス方程式の解法
4.3 GMRES
4.4 CERFACSのGMERSとその並列化
4.5 境界要素法の並列化
4.6 計算例
4.7 補足事項
5 PCクラスタの構築法とグリッドコンピューティング
5.1 最小限のPCクラスタ構築
5.2 より本格的なクラスタ構築のために
5.3 グリッドと並列計算―mpich―G2
付録A MPIサブルーチンの説明
付録B MPIのインストール