内容紹介
「万人の知恵、一人の機知」 「神授の詞章」 といわれることわざ。 日頃なにげなく使っているものの、あるときふっとそれに深い意味を感じたり、 なるほどうまくいったものだと膝を打ったりすることはありませんか? 故事ことわざ、 成句や慣用句をモチーフに、 森の自然のしくみとはたらき、 森と人との付き合い、 森を介した環境問題への提言などを綴ったユニークな読みもの。 長年森林を相手にしてきた生態学者が趣味も交えて語る、森林科学論 ・ 森の雑記帳です。
本書は1997年に 「丸善ブックス」 の一冊として刊行され、 森林生態学の入門書として読み継がれてきた書籍の新装版です。 ことわざの成立ちなどを知りながら身のまわりの環境について考える機会が生まれたり、 先人たちの知恵、 森と人間のかかわりなどを知ることにより自らの生き方や生活、 環境などへの今に通じるヒントがちりばめられています。
目次
竜頭蛇尾----はじめに
文明の前には森林があり文明の後には砂漠が残る
国破れて山河在り/百年河清を俟つ/飛鳥川の淵瀬/文明の後には砂漠が残る
金は天下の回りもの
水に流す/土に帰す/弱肉強食/駕籠で行く人担ぐ人
枝葉末節
難波の葦は伊勢の浜荻/枝葉末節/根掘り葉掘り/焚くほどは風が持て来る落葉かな
あとは野となれ山となれ
あとは野となれ山となれ/白砂青松/お爺さんは山へ芝刈りに/屁を貸して母屋を取られる
情けは人の為ならず
聞き耳頭巾/酒屋へ三里 豆腐屋へ二里/明日はヒノキになろう---あすなろ物語/
過ぎたるは及ばざるが如し/情けは人の為ならず
高山の頂には美木なし
枯れ木も山の賑わい/鉱山の頂には美木なし/風の吹くまま気の向くまま/わがものと思えば軽し傘の雪/
柳に風(雪)折れなし/地震・雷・火事・親父
樹あるを以て貴しとなす
山高きが故に貴からず/しずかなること林の如し---風林火山/山紫水明/人、木に寄るを「休」という/
面壁九年/一富士二鷹三なすび
目には青葉山ほととぎす初鰹
桐一葉落ちて天下の秋を知る/梅は咲いたか桜はまだかいな/ピンからキリまで/
蛙が鳴くんで雨ずらよ/目にはさやかに見えねども
花の生命は短くて
東風吹かば匂いおこせよ梅の花/これはこれはとばかり花の吉野山/月もおぼろに白魚の かがりも霞む春の空/
桃栗三年柿八年
山川草木悉皆成仏
適材適所/輪廻転生/東は東、西は西(一)/東は東、西は西(二)
風が吹けば桶屋が儲かる
木を見て森を見ず/鹿を追う猟師は山を見ず/杞憂/風が吹けば桶屋が儲かる/天衣無縫
竜頭蛇尾----おわりに
出版社からのメッセージ
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本書は、書籍からスキャナによる読み取りを行い、印刷・製本を行っています。
一部、装丁が異なったり、印刷が不明瞭な場合がございますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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