知識ゼロからの東大講義 そうだったのか!ヒトの生物学

知識ゼロからの東大講義 そうだったのか!ヒトの生物学

著者名 坪井 貴司
発行元 丸善出版
発行年月日 2019年11月
判型 四六 188×128
ページ数 272ページ
ISBN 978-4-621-30451-8
Cコード 3045
NDCコード 460
ジャンル 生物・生命科学 >  生物一般
生物・生命科学 >  生理学
医学・薬学 >  医学一般

内容紹介

病気がわかる!今日から活かせる! 

文系学生に大人気の生命科学講義

 

花粉症、インフルエンザ、がん、糖尿病、うつ、認知症など

現代に生きる私たちの誰もがなりうる病気を題材に講義が展開。

ヒトのからだにまつわる身近な疑問に、分子と生理の観点から

そうだったのか!と納得の解説で応えてくれます。 

 

DNAや細胞といった基本的な事柄はもちろん、

免疫、ホルモン、エピジェネティクスなどのちょっと高度な話もわかりやすく解説。

がん、糖尿病、認知症のメカニズムや最新治療についても知ることができます。

科学者たちの面白エピソードやノーベル賞の裏話といった講義中の余談はそのままに、

腸内細菌のパワー、愛着を生み出すホルモン、食欲調節のしくみなど

今日から生かせる話題も盛りだくさん。

 

東大講義といえども予備知識はゼロでOK!

生命科学と医療の最新知識を、高校生から大人までやさしく学べる1冊です。

※読者特典で、貴重な動画も見られます

目次 目次詳細はこちら(PDFで開きます)

■ 序章 
クラゲとアレルギーの意外な関係/伊達政宗と夏目漱石の共通点/アレルギーとアナフィラキシーショック/体(背中)を張った実験と抗体の発見/アレルギーの薬から胃潰瘍の治療薬へ/抗ヒスタミン薬が睡眠導入薬に?

・ 免疫のプレ講義 体が異物を排除するしくみ 
・ 細胞のプレ講義 細胞が外界の情報を感受するしくみ 

■ 第1章 感染と免疫 ― 外敵から体を守る 
細菌が作り出す毒素で感染症に/結核がいまだになくならない日本/コッホの原則/失敗は成功のもと ― 世界を変えた薬 ペニシリン/ペニシリンの大量合成と第二次世界大戦/フレミングの予言 ― 進撃の薬剤耐性菌/真菌 ― 実はふだん食べていますがときには猛威を振るいます/寄生虫 ― 意外なところに隠れています/10億人以上もの人を救う薬の発見/鳥インフルエンザの正体/感染に対抗するしくみ ― 免疫/ワクチン後進国、日本/体がいろいろな病原体に対応できるわけ/再考、花粉症のメカニズム/ヒト免疫不全ウイルス(HIV)と後天性免疫不全症候群(エイズ)

・ 感染の基本講義① 細菌 
・ 感染の基本講義② ウイルス 
・ 免疫の基本講義① 自然免疫と獲得免疫 
・ 免疫の基本講座② 液性免疫と細胞性免疫 
・ 免疫の基本講義③ 抗体の多様性のしくみ 
・ 免疫の発展講義  自己と非自己を見分けるしくみ 
・ コラム HIV感染からの生還 

■ 第2章 遺伝子、タンパク質、体質とエピジェネティクス ― あなたがあなたであるわけ 
体質って何? ― 薬の効きやすい人と効きにくい人/CYPとオーダーメイド医療/二重らせん構造の発見の舞台裏/遺伝病の例 ― 嚢胞性線維症、ハンチントン病、血友病/ほとんどの病気は多遺伝子性疾患/一塩基多型 ― 遺伝子の突然変異ではなく多様性/染色体の数も大切 ― ダウン症候群/遺伝子のスイッチ ― 一卵性双生児とオランダの飢饉/DNA塩基配列の変化を伴わない細胞の性質の変化 ― エピジェネティクス/色覚異常とスーパーヴィジョン/ゲノムの化学修飾と病気 ― インプリンティングによる病気/エピゲノムの初期化/体質は環境や経験によって変わる/エピジェネティクスは次世代に伝わるか?

・ 分子の基本講義① DNAと二重らせん 
・ 分子の基本講義② 遺伝子とゲノム 
・ 遺伝の基本講義① 染色体と遺伝
・ 遺伝の基本講義② 性染色体と遺伝疾患
・ コラム 新型出生前診断
・ 遺伝の発展講義① X染色体不活化と三毛猫の毛色と模様
・ 遺伝の発展講義② エピジェネティクスとエピゲノムの違い

■ 第3章 細胞周期、がん、薬 ― 細胞の暴走を食い止める
日本人の死因 ― 健康オタクなのに/がんとは?/発がんの原因を探して ― 寄生虫説・化学物質説・ウイルス説/ウイルスから不思議な酵素を発見/RNAウイルスが引き起こす病気/ウイルスはがん遺伝子を持っていた/ヒトにはがん遺伝子はあるのか?/白血病と分子標的薬/がんを抑える遺伝子はあるのか?/多段階発がんモデル/遺伝子のエピジェネティックな変化とがん/ヒトにがんを発生させるウイルス/抗体を使ってがんをやっつける/がんの治療法の種類と新しい原理の治療法 ― がん免疫療法/老化と寿命とがんの密接な関係/アンジェリーナ・ジョリーと乳がん

・ 細胞の基本講義① リン酸化と情報伝達 
・ 細胞の基本講義② DNAと細胞周期 
・ 細胞の基本講義③ アポトーシスとネクローシス  
・ コラム 新しいがん治療 ― がん免疫療法とは

■ 第4章 ホルモン ― 細胞間のメッセンジャー
自分や家族を実験台にした生理学者たち/脳にもホルモンを分泌する細胞がある/視床下部と脳下垂体によるホルモン分泌の調節/一酸化窒素とノーベル/ホルモン焼きにはホルモンが含まれるのか?/食欲の調節 ― 満腹中枢と摂食中枢/脂肪細胞が食欲を調節する?/血中のグルコースと脂肪酸の濃度によって食欲が調節される?/肥満マウスの発見 ― 未知の食欲制御因子発見に肉薄/新参者の果敢な挑戦 ― ob遺伝子の同定/脂肪細胞と性ホルモンの意外な関係性/食欲を抑えるホルモンであるレプチンは「究極のやせ薬」になった?/意外な臓器から食欲を促進するホルモンが発見された/糖尿病とインスリンの発見/糖尿病の種類/小腸から分泌されるホルモンとインスリンの意外な関係/腸内細菌とホルモン分泌との密接な関係/糖尿病と運動/知られてないけど大切な器官 ― 甲状腺/ホルモンによって愛着が決まる?

・ ホルモンの基本講義① 内分泌腺と外分泌線
・ ホルモンの基本講義② ホルモンにもいろいろな種類がある
・ ホルモンの基本講義③ 古典的なホルモンと新しいホルモン 
・ ホルモンの発展講義  インスリンによる血糖濃度の調節のしくみ 
・ コラム トカゲの唾液から糖尿病の治療薬 

■ 第5章 脳 ― あなたを生み出す装置
昨日と今日の違いは大切/失ったはずの手や脚の痛みを感じる/脳地図の再構築/体の痛みと寂しさや妬みは同じ痛み?/体の状態から脳は今の自分の状態を把握する/ストレスと運動の関係/うつ病/他人の気持ちに共感するしくみ/腸内細菌がヒトを救う?/記憶・学習能力の獲得には、遺伝子も環境も大切/認知症

・ 脳の基本講義① 脳の構造
・ 脳の基本講義② ニューロン同士での情報伝達
・ 脳の発展講義  記憶のしくみ
・ コラム 認知症治療薬の開発の現状
・ コラム 認知症を引き起こす新たな因子と認知症発症予防の可能性 

参考文献・図書
索引

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