からだの中の化学

からだの中の化学

著者名 立屋敷 哲
発行元 丸善出版
発行年月日 2017年03月
判型 B5 257×182
ページ数 222ページ
ISBN 978-4-621-30141-8
Cコード 3043
NDCコード 491
ジャンル 化学・化学工学 >  化学一般・基礎化学 >  基礎化学
看護・介護・リハビリ >  基礎看護

内容紹介

からだの中で起こる現象と化学を結びつけた内容となっており、初学者も興味を持って面白く学習できるよう工夫がされている。主な対象読者は栄養系の学生であるが、看護系の学生も使える内容である。図が多いことも、大きな特徴となる。近年、大学で専門分野を学ぶのに化学の知識が必要でも、高校でしっかり学ばなかった入学者が増加している。しかし、化学の全分野を学ぶことは難しいため、本書は専門学習において、理解しておいてほしい最低限の知識をまとめてある。また、講義を受けたあと、自主学習ができるように非常に丁寧な説明がされている。

目次

序 からだの不思議――もう一つの目次
1 なぜ食べるのか:理由・その1 代謝・同化
 1.1 なぜ,何のために食べるのか
 1.2 からだの構成と元素・原子・分子:からだの階層構造
 1.3 からだはざまざまな元素の原子からできている
 1.4 イオン:物質の第二の構成要素
 1.5 分子:物質の第三の構成要素
 1.6 タンパク質・アミノ酸,脂質,糖質,からだの構成成分
2 なぜ食べるのか:理由・その2 代謝・異化 酸化還元と食物の熱量・エネルギー
 2.1 なぜ,食べても,食べた物の重さだけ体重が増えないのか
 2.2 呼吸とは何か,なぜ呼吸するのか
 2.3 なぜ水を飲むのか,なぜ排尿するのか:からだの中での水の役割――運搬と排泄
 2.4 化学反応と反応熱・熱化学方程式:食物の熱量は食物の燃焼熱
 2.5 ヘスの法則(総熱量保存則):食物の燃焼熱から、体内における食物代謝の熱量計算ができる理由,熱量計算の原理
 2.6 反応熱の実体は何か:反応熱と結合エネルギー
 2.7 エネルギー保存則とエネルギーの相互変換
3 消化・吸収・運搬・代謝:からだの中の酸と塩基,水と油,気体,代謝反応
 3.1 からだの中の酸と塩基,中和反応
 3.2 からだの中の水と油:溶液と溶質の性質
 3.3 酸素と二酸化炭素の交換と輸送:呼吸の仕組み
 3.4 食べた物はどのように変化するのか
4 からだの恒常性(ホメオスタシス)
 4.1 血液のpHはなぜ一定か
 4.2 ヒトは食塩がなくてはなぜ生きられないのか
 4.3 体温はなぜ一定か:恒温動物と変温動物――反応速度と反応速度定数
5 情報伝達:神経・ホルモン・免疫・遺伝と化学の原理――電池,分子間力
 5.1 神経情報の伝達はどのように行われるのか:からだの中には電池がある?
 5.2 ホルモンによるからだの制御と化学の原理
 5.3 免疫:抗原抗体反応,免疫と分子間相互作用
 5.4 遺伝情報はいかにして伝達されるのか:子が親に似る仕組みと水素結合
付録1 モル,モル濃度,中和滴定,密度,さまざまなパーセント濃度,希釈
 6.1 物質量・モルとモル濃度,モル計算
 6.2 中和反応:中和滴定と濃度計算
 6.3 密度:密度(比重)と体積
 6.4 さまざまなパーセント濃度
 6.5 溶液の希釈
付録2 有機化合物の性質を理解するための基礎概念:化学結合,分子間相互作用,立体異性体
 7.1 原子の電子配置とイオンの生成,共有結合と配位結合
 7.2 共有結合の極性と電気陰性度
 7.3 分子間相互作用・分子間力
 7.4 立体異性体

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