内容紹介
1982年にわが国で「心理臨床学」という新たな名称のもと、心理臨床の研究と実践への取り組みを始めて30年が経った。その間、心理臨床関係の研究と実践活動は格段の進歩と拡がりを見せているが、その背景には、社会からの強い関心と要請があったことが挙げられる。 学校では不登校に続くいじめの問題、エイズやがんへの新たな心理的対応、被害や被災への心理的支援等々において、社会への貢献が求められるようになった。また、子育て支援、ストレスマネジメント教育、高齢者健康心理支援などの多彩な心理臨床活動も活発になっている。 本事典は、心理臨床学等を中核に隣接領域や関連領域をもカバーしながら、「心理臨床とは」「教育」「医療」「福祉」「司法・矯正」「産業」「地域・文化」「家族」「被害者支援」「研究」の10分野の大項目に分かれています。それら1項目に対し2ページで解説する「中項目主義」のスタイルを基本としている。
目次
1.心理臨床とは(心理臨床とは/学派とそのながれ/認知行動理論/フォーカシング/ナラティブ/他)
2.教育(乳幼児期の心理的課題と問題/AD/HD/不登校/いじめ/ひきこもり/大学期におけるハラ
スメント/他)
3.医療(精神病理学/認知症/統合失調症/うつ病性障害/パニック障害/PTSD/緩和ケア/他)
4.福祉(生活保護/家族支援/子ども虐待/里親/障害児・者福祉/高齢者福祉/介護/他)
5.司法・矯正(少年非行/家庭裁判所/性非行・性犯罪/精神鑑定/薬物事犯者/裁判員制度/他)
6.産業(産業におけるメンタルヘルス査定/過労死/職場不適応/職場復帰/キャリア発達/退職/他)
7.地域・文化(コミュニティ援助の発想/地域子育て支援/異文化適応/インターネット/カルト/他)
8.家族(家族ライフサイクル/夫婦療法/高齢者と家族支援/親殺しと子殺し/同胞葛藤/離婚/他)
9.被害者支援(被害者学/サバイバー/心的外傷/喪失体験/災害被害者支援/家庭内暴力(DV)/他)
10.研究(心理臨床における質的研究/心理臨床における量的研究/心理臨床における実験的研究/臨床心
理学における発達研究法/隣接分野とのインタフェース/他)
11.資料(心理臨床のウェブ・ソース/アブリビエーション(略称)のリスト/日本の心理臨床研究年表
/他)
(本体15,000円+税10%)
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