内容紹介
国際ビジネス・国際経営・国際商取引について、日本企業と海外取引先との間で行われる様々な商取引に介在するビジネス英語の特徴や留意点・最新動向について議論展開。特に後半では日本と欧米のビジネスコミュニケーションの比較論を具体的に展開。また貿易用語を記号論的に捉えることで、いかに効率的なコミュニケーションが実現できるかを考察。また詐欺も起こりうる運送書類の盲点を指摘するとともに、近年急速に伸びている電子取引における英語表現の注意点にも言及。
目次
第I部 総論
第1章 コミュニケーションから見る国際ビジネス
I 国際ビジネスコミュニケーション
II 文化
III 言語
IV 信頼
V リンガフランカとしての英語
第2章 コミュニケーションから見る国際経営
I 日系多国籍企業による国際経営
II 多文化社会における国際経営
III 国際経営と現地経営管理者の役割
第3章 コミュニケーションから見る国際取引
I 国際取引における交渉
II 異文化と交渉
III 協調関係構築の会話の実践
第II部 各論
第4章 ビジネスにおける協調的会話
I ビジネスコミュニケーションの機能と文化的影響
II 研究アプローチ
III 協調関係構築の会話の実践
第5章 外資系企業の会議における日米間の意味交渉
I 研究の枠組み
II ディスコース分析
III 会話の構造
IV 異文化間コミュニケーションにける日本的特徴の生かし方
第6章 外国人従業員のコミュニケーション問題
I 外国人従業員のコミュニケーション・ギャップ
II 外国従業員の企業内コミュニケーション問題の原因分析
III 企業内コミュニケーション・ギャップを埋める日本人・外国人双方の努力
第7章 日本企業と外国企業のウェブサイトにおけるCSR表示の特徴
I 調査対象・調査方法
II CSRと持続可能性およびウェブサイト
III 調査結果
IV 日本企業によるCSRの特徴と背景
第8章 日本におけるクライシスコミュニケーション
I リスクコミュニケーションとクライシスコミュニケーション
II 事例に見るクライシスコミュニケーションのあり方
III クライシスコミュニケーションの成功要件
第9章 インテル(株)における米国本社との品質管理に関する交渉
I 多国籍企業の戦略と品質管理
II 米国インテル本社と日本法人
III インテル日本法人の異文化間コミュニケーション戦略
IV グローバル化に伴うコミュニケーション戦略
第10章 ステレオタイプ化された日本的交渉スタイルの検証
I アンケート調査
II 議論に対する考え方
III 意思決定に対する考え方
IV 契約に対する考え方
V ステレオタイプ化の見直し
第11章 邦銀と外銀の融資契約書の比較
I 邦銀と外銀における融資契約書の違い
II 邦銀と外銀の融資系契約書の内容と表現
III 邦銀と外銀の融資契約書の違いの要因
第12章 貿易関係書類で用いられる言葉
I 貿易取引とその文脈における言葉
II 言葉の解釈
III 当事者間におけるコミュニケーションの重要性
第13章 コミュニケーション・ツールとしての運送書類
I 運送書類とは何か
II 運送書類の現状について
III 運送書類のコミュニケーション・ツールとしての役割
IV 運送書類におけるコミュニケーション・ツールとしての注意点
第14章 電子商取引におけるコミュニケーション
I 電子商取引環境下の国際ビジネスの変化
II コミュニケーションのビジネス上での不変性と普遍性
III 国際商取引の電子化によるビジネスコミュニケーションの今後の課題
IV これからのビジネスコミュニケーション