内容紹介
能の未来は3Dにあり? 教育にアール・ブリュットを組み込めるか?
明治大学学長の土屋惠一郎と同野生の科学研究所所長の中沢新一が、能から教育までを縦横に論じる画期的な対談+インタヴュー集。それぞれの生い立ちに始まり、土屋が長く主宰していた能の上演団体「橋の会」、中沢の著書『精霊の王』における能と諏訪信仰の関係などについてもいきいきと語ります。
目次
まえがき 中沢新一
第1章 能はどこから来て、どこへ行くのか 土屋惠一郎×中沢新一
『チベットのモーツァルト』と能/サンボリック/セミオティック/観世寿夫の衝撃/世阿弥と金春禅竹/祭儀とマーケットが並ぶ場所で/声の肌理[きめ]/山口昌男の見る能/構造主義とモルフォロジー/蓮實重彦の物語批判/祭儀と引き延ばし/知性溢るる土方巽/即興ほど自由を失っているものはない/能の未来と3
第2章 『精霊の王』を再訪する 中沢新一 聞き手=編集部
最初に計画を立てない/知的間歇泉ノススメ/服部幸雄という存在/ブリコラージュのゆるさ/遍在する宿神/地層の中の根・菌・地下茎/ネアンデルタールとホモ・サピエンスの脳の違い/仮面と葬礼/精霊とは何か/ヴィーコの「新しい学」を書きかえる
第3章 プロデューサー世阿弥を継承する 土屋惠一郎 聞き手=編集部
「面白いから、やる」を掘り起こす/周りの人が僕を育ててくれた/流動性のある大学を/「橋の会」をマネジメントする/環境を変える、異物を混入する/能の興行をどう成立させるか/石牟礼道子「不知火」/プロデューサーとしての学長
第4章 知の体系を作りかえるために 土屋惠一郎×中沢新一
大学解体が叫ばれた時代に/ロゴスとレンマ/知に身体性を与える/人間の知性の限界点に触れる/知識を与える教育から自ら構築する教育へ/教師よ、パフォーマーたれ/地方創生というかけ声の嘘/エンカウンターとパフォーマンスの空間を
あとがき 石蹴りしてここへ 土屋惠一郎
索引
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