内容紹介
ビリー・ワイルダーは単なる〈巨匠〉ではない。彼はコメディー、法廷劇、政治風刺、戦争映画など作品ごとに異なったジャンルに挑み、いずれもすぐれた成果をあげた稀有な映画作家なのだ。観客に気づかれにくいレベルで多くの仕掛けを施し、緻密に物語世界をつくり上げた監督・脚本家ワイルダーのテクニックの深層に迫る。
目次
序
第一章 アルコール依存症の映画 『失われた週末』(一九四五)
第二章 法廷劇 『情婦』(一九五八)
第三章 ロマンティック・コメディー 『麗しのサブリナ』(一九五四)
第四章 ハリウッドの裏側を描く映画 『サンセット大通り』(一九五〇)
第五章 戦時下の〈変装〉の映画 『少佐と少女』(一九四二)
第六章 政治的風刺映画 『ワン、ツー、スリー』(一九六一)
第七章 ファンを惹きつけるおなじみの要素
おわりに