内容紹介
スポーツマンシップはイギリススポーツの形成と共に成長を遂げた精神であった。本書は体育・スポーツ史研究の第一人者がスポーツマンシップの用語の変遷を追い、近代スポーツとその揺籃となったパブリックスクール教育とアスレティズム、筋肉的キリスト教の役割を明らかにする。さらに、その精神が近代のオリンピックの創設者クーベルタン、競技道の唱道者武田千代三郎に継承されていく経緯に言及する。スポーツが人間修養の優れた手段であり、スポーツマンが常に善を追求する存在であるとする、近代スポーツマンシップの誕生と成長を解明した画期的労作。
目次
第Ⅰ編 スポーツマンシップの概念史
第Ⅱ編 イギリス近代スポーツとその精神の形成
第Ⅲ編 「筋肉的キリスト教」とスポーツマンシップの言説
第Ⅳ編 スポーツマンシップの伝播と受容
第Ⅴ編 付録