内容紹介
本書は、ICRP 2007年勧告・第7章で示した医療被ばくの特殊性と、患者・介助者と介護者・生物医学研究の志願者に対する防護体系を解説しています。診断・治療による便益と被ばくによるリスクの両面を見つつ、被ばくの正当化と最適化をどのように達成するか。線量限度と線量拘束値はどう使い分けるか。医療と医学研究における防護の考え方を詳述。付属書には、近年の医療分野の勧告から領域別に要点をまとめて収載。医療関係者は必携の1冊です。Publ.73の改訂版。
目次
1.背景
2.医学における電離放射線の利用
3.放射線防護における生物学的根拠の要約
4.線量評価量
5.2007年勧告における放射線防護の枠組み
6.医学における患者の放射線防護の特殊性
7."行為"という用語の検討
8.放射線診療行為の正当化
9.医療被ばくにおける患者防護の最適化
10.診断参考レベル
11.個人の線量限度
12.放射線治療事故の防止
13.放射性物質が関係する事象や事故の扱い
14.教育訓練
15.施設における整備
16.患者以外の集団に対する防護の実際的方法