内容紹介
「自然に神を観るロマン・ロランの自然観と、自然に仏を観る道元の自然観」の共通性についての考察(道元ゆかりの地を巡りながら)や、“作家と彼らに影響を与えた自然”“作者の身のまわりの出来事”についてのエッセイ集
目次
一 歳を重ねた日々の中から <祖母の文字/滝のあるレストラン/バッハの曲の中に/ごま塩の瓶とY先生/H牧師からのお便り/ヨーロッパアルプス/みずひきの咲く庭/赤久縄山と杖植峠/高尾山での出会い/炭焼きおじさんの手紙/祖母と「お面かぶり」/渋草焼きの花瓶/白神山地・ブナの大樹/津軽海峡とアラン島/奥秩父の湯治宿/ある先生の思い出/鎮魂のブーゲンビレア>
二 山旅の余白 <宮沢賢治 花巻・早池峰山・盛岡/石川涿木 渋民村/正岡子規 松山・根岸/堀辰雄 浅間高原・信濃追分/島崎藤村 小諸・馬籠/高村光太郎 智恵子抄展「暗愚小伝」/良寛 出雲崎・国上山・和島村/山尾三省 屋久島/三橋節子 遺作展・余呉湖畔/西行 能「西行桜」・吉野の桜>
三 道元ゆかりの地を巡りながら <福井・永平寺の杉木立/はじめに/比叡山・般若谷のアオキ/宇治・興聖寺の曼珠沙華/パリ・ソルボンヌで―森有正と道元―/ドイツ・ライン河畔で―ロマン・ロランと道元―/京都・東山赤辻ノ小寺で―今、ここに生きる―/おわりに/あとがき>