内容紹介
本書は、表面遮水壁工を中心に研究成果をまとめたものです。 道路舗装系のアスファルト混合物と水工用アスファルト混合物では、要求性能が根本的に異なります。 アスファルト混合物の力学的性状は、外力に対する応答として示され、その弾性係数、応力、ひずみなどは、載荷速度と温度に依存し、一義的に決定されません。そのため、土木技術者、とりわけダム技術者にとっては馴染みの薄い材料であることから、その理解の一助となるようレオロジーの章を特に設けました。 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0)により、関東東北地方に立地したアスファルト表面遮水壁にひび割れが発生しましたが、早期に応急復旧し、容易に機能回復がなされたことがアスファルト遮水壁の特徴であることも維持管理の章に記しています。 本書が水工アスファルト舗装技術の発展の一助となることを願っています。
目次
第I編 総説
第II編 設計
第III編 施工
第IV編 維持管理
第V編 アスファルトのレオロジー