内容紹介
青柳正規氏(現国立西洋美術館館長)を中心とした「東京大学ソンマ・ヴェスヴィアーナ,ローマ時代遺跡調査プロジェクト」において,イタリアナポリ近郊の古代ローマ時代の遺跡の発掘調査が行われている.土木学会コンクリート委員会では,前田建設工業㈱の協力によりローマコンクリート調査小委員会を設け,平成16年9月から平成21年3月の期間,上記プロジェクトに参画し,ソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡あるいはその周辺の遺跡におけるコンクリート構造物の調査や入手した古代ローマコンクリートの分析を行うと共に,文献などの調査を行い,古代ローマコンクリートについての調査結果をまとめた.また,併せて歴史的コンクリート構造物の調査・分析手法についても整理した.本書はその成果をまとめたものである.
目次
1.はじめに
2.古代コンクリートについて
3.化学分析的手法による古代のモルタル,コンクリートの評価方法
4.ソンマ遺跡における現地調査の概要
5.古代ローマコンクリートの調査・分析
6.古代ローマコンクリートの再現検討
7.おわりに