医療情報
著者名 | シリーズ生命倫理学編集委員会 編 板井 孝壱郎 責任編集 村岡 潔 責任編集 |
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発行元 | 丸善出版 |
発行年月日 | 2013年09月 |
判型 | A5 210×148 |
ページ数 | 276ページ |
ISBN | 978-4-621-08493-9 |
Cコード | 3347 |
NDCコード | 490 |
ジャンル | 医学・薬学 > 医学一般 > 医療倫理 医学・薬学 > シリーズ医学・薬学 > シリーズ生命倫理学 全20巻 |
内容紹介
現代社会は、今や「ユビキタス社会」へと進展しようとしている。ITと結びついた医療情報の活用への大きな期待と同時に、さまざまな倫理的問題の発生も懸念されている。本巻は、「医療情報社会」のリアルな姿を浮き彫りにすることを目指した。そしてまた、単に電子ネットワーク上のものとしてのみ捉える立場からではなく、患者を中心に据えた医療での「医療情報」の持つ本質的意味について、哲学的・倫理学的観点から根本的に問い直すべく論じている。
目次
第1章 医療情報と生命倫理
1 「医学(医療)」・「コンピュータ・サイエンス」・「倫理学」の交差領域
2 「コンピュータ倫理」の課題
3 コンピュータ倫理と生命・医療倫理との「邂逅」
4 「電子医療情報社会」における倫理的問題
5 「医療情報システム」をめぐる光と陰
6 「医療情報システム」は“人間の頭脳”たりうるか?
第2章 医療における情報リテラシー
1 医療情報とは何か?
2 患者—医療者関係と医療情報
3 現代医療と工学モデル
4 患者—医療者関係における患者の権利と義務
5 補遺:医療者間における医療情報の伝達・交換
第3章 診療情報――法的観点から
1 診療情報の範囲と特性
2 守秘(秘密保持)義務(confidentiality)
3 医療・診療情報の説明・提供・開示
4 医療・診療情報の利用・活用
5 守秘義務から,個人情報の保護へ
6 個人情報保護法の枠組み
7 個人情報保護法の施行とガイドライン
8 医療情報の変更—改ざん
第4章 診療情報――臨床現場の視点から
1 診療情報とは
2 診療情報の非客観性
3 診療情報の利用
4 個人情報保護の視点から見た診療情報の取り扱いの課題
5 診療情報の電子化における利点と問題点
第5章 看護情報
1 看護情報
2 臨床看護における情報活用
3 看護情報システム
4 看護情報学について
第6章 薬害と医薬品情報
1 知識不全の帰結としての薬害
2 医薬品情報の流通過程とその問題点
3 事例検討
4 医学・薬学知識を問う
第7章 科学的根拠に基づく医療(EBM)と倫理的臨床判断
1 EBMとは何か?
2 科学的根拠は何を提示しているのか?
3 再び,EBMとは何か?
4 EBMが持つ倫理的側面から見た問題点
第8章 医療情報システム・電子カルテ
1 医療情報システムの歴史
2 医療情報システムの利用に関する倫理
3 患者情報を護るための倫理
4 情報リテラシー教育
第9章 医療情報と医療過誤
1 医療情報とは何か
2 医療リスクマネジメント
3 医療情報と医療事故
4 医療安全と医療情報管理
第10章 医師―患者関係とインフォームド・コンセント
1 権力現象としての医師—患者関係
2 医師の専門家支配の構造
3 医師の権力の抑制
4 医師の専門家支配の正当化
第11章 医療情報と権力
1 インフォームド・コンセントと医療情報
2 プライバシー権と情報のコントロール
3 医療情報とビッグデータ
4 現代社会における医療情報と監視
5 医療情報とリスクの医学
第12章 ヘルスコミュニケーションの生命倫理学
1 ヘルスコミュニケーション倫理の広がり
2 ヘルスコミュニケーションを定義する
3 ヘルスプロモーションにおけるコミュニケーションの位置
4 コミュニケーション主体の形成と倫理
5 患者集団
6 生命倫理研究者への提言
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