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先進的な芸術家支援に学ぶ。『ニューヨーク〜芸術家と共存する街』電子書籍で復刻発売

芸術家を常にサポートし続けてきたニューヨークに今こそ学ぶ!!塩谷陽子著「ニューヨーク〜芸術家と共存する街」を2021年4月下旬、電子書籍で復刻発売します。

 

 アメリカ、ことにニューヨークでは、古くから芸術に対するさまざまな支援のしくみがありました。優れた芸術を生み出す芸術家も、芸術活動だけで食べていくことが困難なので、彼らを保護し、育てていくことこそが芸術を守り育てていくことなのだ、という人々の共通意識がその背景にあります。そして、彼ら市民の強い要望が、国や行政、企業などを動かし、デモクラシーの発現として、これまで数多くの芸術に対する支援を勝ち取ってきました。

 

 こうした支援や制度を利用して、世界中の多くの若い才能を開花させ、また災害や戦乱等で行き場を失った国外の才能豊かなアーティストたちにもチャンスが与えられてきました。日本では、ニューヨークは最先端の芸術の都であり、このように生み出された優れた芸術、美術や音楽、演劇やダンスなどを享受し、さまざまな形で消費してきたのですが、日本国内を振り返ると、芸術や文化活動、及びそれらに携わる人々を支援することについて、国や行政はもとより、国民ひとりひとりの意識や関心も決して高くはありませんでした。そのため、ニューヨークにおいて芸術家にさまざまな支援のしくみがあることも長らく知られてこなかったのです。

 

 本書「ニューヨーク〜芸術家と共存する街」はデモクラシーがプロの芸術家の権利を守り、さらに国や行政、芸術家同士などさまざまな立場から、芸術家がチャンスを見出すためのさまざまなしくみや制度が作られてきたことが大変わかりやすく説明されています。さらに、それらの支援を受けて活動を継続することができ、さらにその後大きく羽ばたくことになる芸術家たちの生の声も多く収録されています。

 

 1998年に本書が丸善ライブラリーの一冊として刊行されるや、ニューヨークにおける芸術および芸術家支援の実情や、その背景などが日本でも広く知れ渡るようになりました。刊行からすでに20年以上が経過し、本書で描かれている支援組織や手法、ツールなどは変化しましたが、芸術や芸術家を支援する動機や、支援がなければ消えていたかもしれない芸術家が支援を受けて数少ないチャンスを掴むに至ったストーリーは普遍的であり、心打たれます。人が生きる上で芸術は不可欠であり、それゆえに、この日本でも、芸術家の支援をどのように考えていくべきか、本書には多くの先行事例が含まれており、さまざまな立場の人々、特に若い学徒にとって今なお読むべきテキストの一冊であると言えるでしょう。

 

 著者の塩谷陽子氏(ニューヨークに在住、ジャパン・ソサエティーの芸術監督に就任されています。) の下には、日本の芸術家を取り巻く環境を変えていこうと考える団体等からの講演依頼が多く寄せられているそうです。本書と絡めて、そうした背景などについても、今回「電子書籍版へのあとがき」として新たに筆をお執りいただきました。

 

 弊社では、電子書籍版「ニューヨーク〜芸術家と共存する街」を、芸術や文化、これらを支える活動について学びたい若者に向けた良質なコンテンツとしてご提供いたします。また、昨今増えつつあるオンライン授業等での電子教科書の需要にも積極的にお応えしてまいります。

 

 

「ニューヨーク〜芸術家と共存する街」  塩谷陽子 著

発行 丸善出版(株) 2021年4月下旬発売

配信価格(個人向け価格)  1,100円(税込)

 

 

発売ストア

Knowledge Worker(運営:丸善雄松堂株式会社) 4月28日発売

Varsitywave eBooks(運営:株式会社大学生協事業センター) 4月19日発売

 

このほか、Maruzen eBook Library(丸善雄松堂)、TRC-DL(図書館流通センター)、LibrariE(日本電子図書館サービス)を通じて大学や高校、公共図書館向けにも販売いたします。

※電子教科書については、弊社までお問い合わせください。

 

 

 

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