内容紹介
本書は粒子法に関する専門書である.粒子法といっても,SPHやMPS,DEMなど様々あるが,本書では各計算手法の共通点や,差異などを整理して紹介しており,粒子法への理解を深めることができる.粒子法を用いて実際に問題を解く際には,最適な計算方法を選択して,実装することができるようになるまで導く.
連続体の力学の復習からはじめ,流体,粒状体,剛体,混相流を粒子法で扱うための方法を紹介しており,粒子法の応用も広く学ぶことできる.粒子法を学びたい人への最初の1冊としてお勧めの書となっている.
目次
1 質点・剛体から連続体へ
1.1 質点から剛体の力学へ
1.2 剛体運動の回転の本質
1.3 連続体における応力とは
1.4 連続体モデルとしての固体と流体の違い
1.5 固体・流体用の代表的な材料モデル
2 数値シミュレーションにおける粒子の役割
2.1 ラグランジュ時間微分,オイラー時間微分と時間離散化
2.2 差分法の空間離散化
2.3 有限要素法の空間離散化
2.4 粒子法(SPH・MPS)における空間離散化
2.5 強形式と弱形式の支配方程式
2.6 偏微分方程式の数値シミュレーション手法の分類からみえる粒子法の特徴
3 SPHによる流体の解析
3.1 微圧縮性 SPH(WCSPH)
3.2 非圧縮性SPH(IPSH)
3.3 高粘性流体で活躍する陰解法(非圧縮性流体解析)
3.4 数値解析上のテクニック
3.5 粒子法の検証と妥当性確認
4 DEMによる粒状体の解析
4.1 DEMの基礎理論 1(法線方向の力)
4.2 DEMの基礎理論 2(接線方向の力)
4.3 DEMの基礎理論 3(回転摩擦・クラスターDEMの導入理由)
4.4 検証(ばね定数・時間増分・減衰定数の与え方)
4.5 妥当性確認(クラスターDEMと回転摩擦付き球形DEMの比較)
4.6 妥当性確認(粘着力モデルの影響)
5 DEMによるマルチボディダイナミクス
5.1 接触問題における位置,速度,加速度の拘束条件
5.2 2点間の力積法
5.3 エネルギー保存型力積法(複数点の同時接触解析)
5.4 検証(単一剛体の自由落下衝突)
5.5 摩擦を含む複数剛体の接触解析(ドミノ)
6 SPH-DEMによるマルチフェーズ解析
6.1 ミクロ(解像型)とマクロ(非解像型)モデルの考え方
6.2 ミクロ(解像型)モデルによる流体剛体の連成解析
6.3 マクロ(非解像型)モデルによる地盤洗掘現象の解析
6.4 固相から液相へ相変化する混合体の解析
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