内容紹介
理系=就職も安泰という時代は大きく変わろうとしている。研究室推薦でも書類審査パス程度が多く、面接では自由公募と状況が変わらない。就職後も学生時代の専門スキルを生かす。本書はそんな働きたい気持ちのアピール方法を紹介する。自身に合った進路の把握のため、業界の研究方法から説明の難しい研究内容を適切にアピールする方法、コミュニケーションのポイントなど、本書は理系学生の就職活動を後押しする。執筆は業界紙で長年、現場で取材・執筆活動を続けている現役の記者。業界の事情、大学の進路担当とも関わりがある著者が、業界・就職事情の本音を伝える。
目次
プロローグ
第1章 学部生らしい進路、院生ならではの武器
進路の把握から始めよう――進学率と就職率/理系業界はこんなところ/各職種のやっていること/理系な
ら業界+職種で考えよう/〔BtoC〕の混戦を抜け出て〔BtoB〕を視野に/ゼネコンはBtoBサー
ビスのサムライ業/一言でいえないIT系の複雑さ/「理系ならでは」でいくか、「文系と張り合う」か/
専門性評価or潜在力重視/〔自分探し〕も周囲との対話が大事/大学ブランド差別の現実/「ゆとり世代
は」という批判の受け止め方/キャリアセンターをフル活用/就活を楽しめるタイプになろう/情熱を持っ
てコミュニケーションしよう/大切なのはあなたに合った仕事の環境/院卒で就職するのなら――就職か進
学か迷う時:技術職志望なら進学がお薦め/研究テーマにこだわるよしあし/博士号の意味
コラム:採用の時期や手法はよく変わる〕
第2章 理系なら、就職活動はここに注意
〔ネクラ〕=客観視して深く考える性質/自然現象に関心がある理系、人間社会が気になる文系/専門外の
人とのコミュニケーションも重要/理系の学びは社会人力に直結する/「あなたの専門は」と聞かれる理由
/細部ではなく全体像、手法ではなく方向性が大事/〔仮説と実証〕を持ち込もう/〔課題発見・解決力〕
/どちらでいくか、推薦応募と自由応募/第一志望と第二志望以下で手法を使い分けよう/並行スケジュー
ルで大混乱しないように/研究室がホームベース/指導教員、就職担当教員との距離感/就職〔試験〕に対
策は必須/製造業には優良中堅・中小企業がザックザク/技術者派遣は慎重に
コラム:教員の愚痴あれこれ
第3章 業界・企業研究――産業の新聞を活用しよう
ウェブ情報は種々雑多/〔ニュース〕や〔読み物〕の記事からBtoB企業を知ろう/〔スクラップ〕して
情報を熟成させよう/新聞の種類は志望の絞り込みに合わせて/産業を扱う新聞の特徴/産業経済紙はこん
な感じ/化学、自動車業界の業界紙事例/ニュースの〔見出し〕〔前文〕〔本文〕/新聞全体から読むべき
記事を探し出すコツ/業界の〔クラス委員〕〔秀才〕〔外国帰り〕を比較してみよう/いつも必ずチェック
する〔連載〕〔企画〕記事をつくろう/〔人づくり〕の戦略記事から人材ニーズを知ろう/産業紙は優れた
中堅・中小の指南役/小論文やディスカッションに備える/電子版で過去記事をずらっと引き出そう
コラム:化学業界(BtoB)、食品業界(BtoC)のちがい
第4章 OB・OG訪問、会社説明会――社員の本音を聞き出す
話を聞けば「絶対に止めるべき」と「かなり有力」は決まる/リクルーターは0次面接者/企業説明会は学
会企画に注目/質問のチャンスを生かそう/安心の中堅・中小企業を対面で知る/中小企業経営者もアドバ
イザーも卒業生ならチャンス/〔うわさ〕は信じる前に当事者に確認しよう/研究室OBから得る裏情報/
強い同窓会を活用しよう/英会話力、本当のところどのくらい必要?/知らない職種に飛び込むのは、経験
者に会ってから/モデルがいなければ、すべてがあなたの自由/中長期インターンシップに挑戦/社会人が
「?」と思うことに注意しよう/「年長者の話は「今もそうですか」と確かめよう/「何か質問はありませ
んか」と聞かれたら/一期一会に感謝して最終報告を
コラム:研究開発型企業二二三社の理系人材採用アンケートから
第5章 履歴書、エントリーシート、研究概要――文章で伝えるあなたの潜在力
自分の言葉で第一関門へアプローチ/志望先に合わせて書き替えてみよう/伝えるべきは〔スキル〕と〔姿
勢〕/「何をしたか」より「なぜ、そう判断し行動したか」を書こう/求められるのは自ら考えられる人/
〔志望動機〕の文面が面接の〔ツール〕になる/最大の注意は、相手に伝わるように書くこと/締め切りま
での余裕も文面も、なくて七癖/具体的エピソードを挙げよう/履歴書は書く内容を思い切って絞る/理系
の強みは、論理性と図表と数値/研究概要と学会発表要旨の違う点/理学・基礎の研究で相手を振り向かせ
るには/理系同士の初対面挨拶は「何を研究しているの?」を活用しよう/研究テーマ要旨を書くレッス
ン
コラム:理系らしい〔学業以外の活動〕
第6章 面接――コミュニケーション力を総動員して
誤解されたことに気づくのが第一歩/研究のプレゼンは慣れている方が危ない/採用されるのは研究テー
マ、それともあなた?/専門用語はプラスかマイナスか/その社の製品や技術の固有名詞を使ってみよう/
質問の本質をわかっているか/必ず聞かれるのは「なぜ」「どうやって」/グループ面接ではとにかく落ち
着いて/たたき上げエンジニアによる技術面接/第一志望を聞かれたときの答えは…/予想外の反応にあせ
らない/「知らないの?」という態度はアウト/弱点は、自覚と努力でプラスに転換する/しまった、と思
ったら/組織であっても、結局は人対人
コラム:三菱電機、日産自動車、東レ、NTT、担当者の声
エピローグ
付録:主な業界紙一覧
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